本紙第15回DRアンケート「震災によるクリニックの診療状況」で集患は西高・東低 [JHM]
[ 2011/6/15 ]
美容医療の最大需要の一つGWでは予約減る
悲観論に待った!
節電に耐えうる治療フィラー、薄着を促しレーザー脱毛キャンペーン
弊紙「健康と医療」では、美容医療、アンチエイジング診療など自由診療を行うクリニックに対して、「震災によるクリニックの診療状況」についてアンケートを実施した。期間はGW前の4月20日からGW明けの6日まで、FAXおよび本紙98号の発送にあわせるかたちで調査用紙を郵送し回答を求めた。15回目を数えるこのDRアンケートだが、被災地東方、茨城、一部千葉などは調査対象には含まれていない。社会全体が自粛ムード一色だった時期でもあり回答率は4%弱と前回を下回っている。しかし前回同様、美容整形、形成、皮膚科、内科、外科、整形外科、婦人科、精神科、歯科…とあらゆる科目から回答が寄せられた。結果は大方の予想どおり、関東などで需要の落ち込みがあった半面、関西、九州などで震災による影響はほとんど見られない。また美容医療で年間需要のピークの一つとみられるGW期間中の予約状況では、例年に比べ減った施設が4割にのぼり、震災に伴う需要の減速が顕著となった。しかしGW期間にキャンペーンを行ったクリニックの中には、眼瞼形成、わきが治療、レーザー系で患者が増えたとするところも見受けられた。
前回同様、質問項目1で「クリニックでの専門診療」を聞いた。回答をいただいたドクターの専門科目で最も多かったのは美容形成、整形外科の47%で、以下、美容皮膚科(38%)、皮膚科(25%)、歯科(25%)と上位を占める。一般内科、整形外科、眼科、アンチエイジング内科などからもそれぞれ1割ほどの回答を得た(その他に外科、婦人科、泌尿器科、耳鼻咽喉科、リュウマチ・リハビリ科などは5%弱)。
震災の影響を最も受けやすい自由診療部門、とりわけ美容医療クリニックで回答率が高かった背景には、同業他クリニックの需要に関心をもつと同時に、自らのクリニックも回答することで市場の傾向性を把握したいというあらわれだろ。
アンケートの核心となる質問「震災による影響は?」に対する回答では、大方の予想どおり、関東などで需要の落ち込みがあった半面、関西、九州などで震災による影響はほとんど見られない。『あった』(50%)とする回答の多くが東京を中心に関東圏に集中し、『なかった』(50%)には関西、九州などで、集患状況は西高東低となった。
影響を受けたところでは、「患者からのキャンセルが出た」が最も多く全体のおよそ9割を占める。また計画停電によるものと思われる「診療時間に影響が出た」ところも少なくない。しかし影響の出なかったクリニックでは「通常通りの需要」があり、わずかだが、「通常より集患あり」(6%)と答えたところもある。
中には「いつもの治療以外の需要が生まれた」として、めまいや地震酔いなどの症状を抱える患者が来院したケースもある。
設問では、「GW期間中の予約状況」も盛り込んだ。
「例年に比べ減った」が40%となり震災に伴う需要の減速が顕著となった。とりわけ美容医療年間需要のピークの一つとみられるGWだけに、これからの立て直しは容易ではない。
しかし決して悲観するには及ばない。アンケート結果からではないが、本紙編集部が東京の数軒のクリニックにヒアリングした回答では、「電気需要が厳しい時だからこそ、節電に耐えうる治療、たとえば電気を使わないヒアルロン酸などの注入メニューでキャンペーンをはった」というクニックもある。また、【Campaign for the Summer】と、いち早く美容に対する夏需要を喚起して、“節電に協力するため脱毛したキレイなお肌で思いきって薄着をしませんか?”と銘打って、医療レーザー脱毛を訴求するところも出ている。
またアンケートでは、GW期間中にキャンペーンをしたとする施設は、22%と少数派ながらあった。
その予約状況も「例年に比べ増えた」と回答したところが16%あり、眼瞼形成、わきが治療、レーザー系などで患者を増やしている。
閉そく感が充満する日本のマーケットにあって、美容医療さらには若返り医療としてのアンチエイジング診療が、こうした時だからこそ「美しく元気に、前向きな意欲ある生き方」に蘇生させる役割は大きい。
GW明けから、再びこの医療マーケットが活気づくことを本紙は確信している。
編集部ではこれらの結果を踏まえ、今後も本紙「健康と医療」の紙面充実を図り、一方で事務局を務めるJAAS日本アンチエイジング外科・美容再生研究会のライブ講習や美容・歯科解剖学実習等の開催を通じて、美容医療、アンチエイジング診療の活気ある市場形成に少しでも役立つ良質な情報を提供していきたい。
最後に今回の東北・東日本大震災により被災された方々、またお亡くなりになられた方々に心からのお見舞いとお悔やみを 申し上げます。そして何より今なお被災地で懸命に医療業務に従事されている先生はじめ医療従事者の方々には紙面をかりて、心からの声援を送らせていただき、一日も早い復興をお祈り申し上げます。
(JHM99号より)
悲観論に待った!
節電に耐えうる治療フィラー、薄着を促しレーザー脱毛キャンペーン
弊紙「健康と医療」では、美容医療、アンチエイジング診療など自由診療を行うクリニックに対して、「震災によるクリニックの診療状況」についてアンケートを実施した。期間はGW前の4月20日からGW明けの6日まで、FAXおよび本紙98号の発送にあわせるかたちで調査用紙を郵送し回答を求めた。15回目を数えるこのDRアンケートだが、被災地東方、茨城、一部千葉などは調査対象には含まれていない。社会全体が自粛ムード一色だった時期でもあり回答率は4%弱と前回を下回っている。しかし前回同様、美容整形、形成、皮膚科、内科、外科、整形外科、婦人科、精神科、歯科…とあらゆる科目から回答が寄せられた。結果は大方の予想どおり、関東などで需要の落ち込みがあった半面、関西、九州などで震災による影響はほとんど見られない。また美容医療で年間需要のピークの一つとみられるGW期間中の予約状況では、例年に比べ減った施設が4割にのぼり、震災に伴う需要の減速が顕著となった。しかしGW期間にキャンペーンを行ったクリニックの中には、眼瞼形成、わきが治療、レーザー系で患者が増えたとするところも見受けられた。
前回同様、質問項目1で「クリニックでの専門診療」を聞いた。回答をいただいたドクターの専門科目で最も多かったのは美容形成、整形外科の47%で、以下、美容皮膚科(38%)、皮膚科(25%)、歯科(25%)と上位を占める。一般内科、整形外科、眼科、アンチエイジング内科などからもそれぞれ1割ほどの回答を得た(その他に外科、婦人科、泌尿器科、耳鼻咽喉科、リュウマチ・リハビリ科などは5%弱)。
震災の影響を最も受けやすい自由診療部門、とりわけ美容医療クリニックで回答率が高かった背景には、同業他クリニックの需要に関心をもつと同時に、自らのクリニックも回答することで市場の傾向性を把握したいというあらわれだろ。
アンケートの核心となる質問「震災による影響は?」に対する回答では、大方の予想どおり、関東などで需要の落ち込みがあった半面、関西、九州などで震災による影響はほとんど見られない。『あった』(50%)とする回答の多くが東京を中心に関東圏に集中し、『なかった』(50%)には関西、九州などで、集患状況は西高東低となった。
影響を受けたところでは、「患者からのキャンセルが出た」が最も多く全体のおよそ9割を占める。また計画停電によるものと思われる「診療時間に影響が出た」ところも少なくない。しかし影響の出なかったクリニックでは「通常通りの需要」があり、わずかだが、「通常より集患あり」(6%)と答えたところもある。
中には「いつもの治療以外の需要が生まれた」として、めまいや地震酔いなどの症状を抱える患者が来院したケースもある。
設問では、「GW期間中の予約状況」も盛り込んだ。
「例年に比べ減った」が40%となり震災に伴う需要の減速が顕著となった。とりわけ美容医療年間需要のピークの一つとみられるGWだけに、これからの立て直しは容易ではない。
しかし決して悲観するには及ばない。アンケート結果からではないが、本紙編集部が東京の数軒のクリニックにヒアリングした回答では、「電気需要が厳しい時だからこそ、節電に耐えうる治療、たとえば電気を使わないヒアルロン酸などの注入メニューでキャンペーンをはった」というクニックもある。また、【Campaign for the Summer】と、いち早く美容に対する夏需要を喚起して、“節電に協力するため脱毛したキレイなお肌で思いきって薄着をしませんか?”と銘打って、医療レーザー脱毛を訴求するところも出ている。
またアンケートでは、GW期間中にキャンペーンをしたとする施設は、22%と少数派ながらあった。
その予約状況も「例年に比べ増えた」と回答したところが16%あり、眼瞼形成、わきが治療、レーザー系などで患者を増やしている。
閉そく感が充満する日本のマーケットにあって、美容医療さらには若返り医療としてのアンチエイジング診療が、こうした時だからこそ「美しく元気に、前向きな意欲ある生き方」に蘇生させる役割は大きい。
GW明けから、再びこの医療マーケットが活気づくことを本紙は確信している。
編集部ではこれらの結果を踏まえ、今後も本紙「健康と医療」の紙面充実を図り、一方で事務局を務めるJAAS日本アンチエイジング外科・美容再生研究会のライブ講習や美容・歯科解剖学実習等の開催を通じて、美容医療、アンチエイジング診療の活気ある市場形成に少しでも役立つ良質な情報を提供していきたい。
最後に今回の東北・東日本大震災により被災された方々、またお亡くなりになられた方々に心からのお見舞いとお悔やみを 申し上げます。そして何より今なお被災地で懸命に医療業務に従事されている先生はじめ医療従事者の方々には紙面をかりて、心からの声援を送らせていただき、一日も早い復興をお祈り申し上げます。
(JHM99号より)