Made in Korea 美容整形クリニック探訪 その一[JHM]
[ 2011/5/10 ]
時代は後戻りはしない。日本に学び、追いつけ追い越せ!と邁進してきた韓国に、かつて美容医療の世界でもその技術を伝授してきた日本だが、いまやその整形術が彼ら韓国の医師によって独自のスキル「Made in Korea」となって生まれるものが少なくない。技術立国として戦後、世界マーケットをけん引してきたMade in Japanとしての輝かしい時代をつくってきた日本も、最近その影は薄い。美容医療の分野もまた例外ではない。施術に対する研さんとあくなきアイデアの探究、そして熾烈な競争の中でこそ生まれる、患者への治療効果と満足度に対する美容術の進化と発展が、彼らのモチベーションをさらにあげるのだろう。
先達の日本の美容整形医のかつての教え子たちが勇躍、アジアでの評価をあげる。
しかし、教授したかつての時代を回顧しても始まらない。いま再び、日本の美容医療の技とその美的センスを海外に輸出する時である。
時代を後戻りするのではなく、時代をリードしていく日本の美容医療界にエールを送る意味でも、韓国の美容整形医そしてクリニックを探訪しながら、そのヒントを探してみたい。
韓日の美容医療の発展のために「友好と連帯のかけ橋」づくりに尽力
Lim Jong hok院長
阪大・形成出身から故国に
市場拡大に貢献、韓国若手医師の育成に力注ぐ
Lim Jong Hak医師のことを、日本の美容整形、形成の世界で40代後半から50代を超える年代でおそらく、知らない医師はいないだろう。ソウルの美容医療のメッカ・江南で早くからKairosAestheticClinicを開業しながら、韓国美容マーケット拡大のために、後継の若手医師を育てながら一方で日本の医学会との交流と提携を進めてきた。
「韓国のみならず日本のこれからの若手美容外科医が、共にアジアのマーケットをけん引していってほしい」と誰よりも望む。
なぜならLim先生の美容医療研さんのルーツが、阪大医学部に入学した時から始まったからに他ならない。
生粋の韓国生まれにも関わらず大学を日本に選択。阪大医学部を卒業後、当時皮膚科の中に“間借り”していた形成外科に入局した。後、阪大の中に形成外科を独立させたメンバーの一人だった。その後、関西圏のこども病院や大阪警察病院に形成外科医として勤務した後、祖国・韓国の光州に戻り病院勤務を続ける。
そして韓国の民主化運動の震源地・光州がデモで騒乱となる中、勤務する病院に次々運び込まれる患者の治療にあたる。その後ソウルに自らの活躍の場を移し形成から美容外科に転身していく。
日本そして韓国の美容外科の道を歩んできたことから、人一倍、日韓が連携し共に成長、拡大していくことを願ってやまない。
そんなLim医師との出会いは解剖学実習だった。当時、弊紙として初めての「美容整形・形成解剖学実習」を開催するにあたり、解剖学ミッションに日本チームとして参加することになる。韓国からは30名に及ぶドクターが参加。美容整形を始めてまだ日の浅い若手など、そのほとんどが外科、整形外科、産婦人科、眼科、泌尿器科など他科からの転身組で、解剖実習での彼らの熱心さには日本チームを引率する指導医も感心させられたほどだった。
切開による形成美容術は韓国でトップクラス、低侵襲の施術にも独自の開発
JAAS発足は、09年6月の解剖実習がきっかけとなった
「低侵襲・非侵襲が流行りの美容医療界で、まずは切開術の基本となる解剖学を修学しなければならない。プチ整形など非切開術や美容機器による診療も、解剖学を熟知しなければ患者さんのリスクに対処することはできない」と、若手教育の一環として、この解剖学実習を続けている。いわば、韓国の美容医療の「登竜門」がこうした解剖学の徹底した修学なのである。
この実習での出会いが、後のJAAS日本アンチエイジング外科・美容再生研究会発足へとつながっていく。
先ごろJAAS主催で開催された「美容整形解剖学実習」には、Lim先生と警察病院のかつての同僚、阪大医学部・美容医療の高田教授に指導医をお願いした。参加した日本のドクターからは、高田教授はもちろんLim医師の”執刀さばき“に驚嘆の声をあがった。
そして講義と実習では、いわゆる「Dagerous Zone」と言われるミッドフェイスの神経走行の分布などについて丁寧な解説と指導も行われ、美容医療にとって解剖学がいかに大切かを伝授していた。
その整形術のテクニックもさることながら、Lim医師の人柄、人望を認める人は多い。日本の美容外科より遅れていたはずの韓国で、今やアジアの美容外科をリードするほどのKSASに創り上げたことが何よりの証左といえよう。
2月に実施されたJAAS美容整形解剖学実習で、高田教授と共にLim医師がコーチングした
ソウルでも今、価格破壊の波が起こっていると言われる。しかしここKairosクリニックでは、Lim院長の整形術の確かさが患者から支持され続け決して“安売り”はしない。かと言って驚くほどのプライスでない。あくまで適正な治療費だ。ミス・コリアや芸能関係者そして富裕層からの患者も多いが、OLやビジネスマン、若者などそのユーザーは幅広い。
およそ考えられる美容術、美容整形・形成術はほぼこなす。とりわけ眼瞼形成、鼻形成、フェイスリフト、豊胸などの切開法による美容整形では、韓国でもトップクラスの“腕前”で、その評判は日本にも届き、Kairosにメディカルツアーとして訪れる患者は後を絶たない。スタッフはもちろん、Lim先生本人が日本語に堪能であることもその理由のひとつである。
Lim医師の整形術には、それぞれオリジナルの手技が少なくない。切開法であっても、より安全により治療効果をあげるだけでなく、できる限り痛みのない、そして腫れずに、よりダウンタイムの少ないオペレーションを生み出している。
今でも、最善の治療法を見出す努力を続ける
日本的な美容整形術に対する患者の要求そして、美的センスにも敏感で、今でも最善の治療を尽くすために研究を惜しまない。
「KSASの解剖学実習でも、参加者に教えながら実は私自身も、新しい治療法の確認を献体を使って確認している」というから、頭がさがる。
侵襲性の高い整形術は確かに韓国では日本に比べ需要は多い。しかし今、韓国でできるだけ切らない美容術が台頭しているという。マーケットは、確実な治療効果を生み出す侵襲術とプチなどの低侵襲の施術に2極化しているようだ。
「しかし、切らない整形術は市場のすそ野を広げる分、切開術の需要もまた押し上げていきます」とLim先生は相乗効果を強調する。
今年からJAASに協力を約束
本邦初!驚異のプチ鼻形成術「HANAKO術」のLive講習が決定(5月15日)
日本語の鼻、ハングル語発音の「コ」が鼻でHANAKO整形術とネーミングされた
そして今、Lim先生は
「JAASの発展のために私が経験してきた美容術を日本のドクターにお見せして、微力ながらお手伝いをさせていただこうと考えています」と話す。
その第1回目として開催されるのが、「解剖学を熟知するDR Limが教える、驚異の鼻プチ整形術」として、韓国でも公開したことがない全く新しい鼻形成術「HANAKO」のLive講習を行う。日時は5月15日(日)、大阪のJoe Clinic大阪院で本邦初!の鼻尖形成そして鼻翼縮小、鼻中隔修正を見せてもらう。
Lim医師、もちろん日本の医師免許を取得していることから、実際のオペレーションを余すところなく公開する。
(JHM98号より)
先達の日本の美容整形医のかつての教え子たちが勇躍、アジアでの評価をあげる。
しかし、教授したかつての時代を回顧しても始まらない。いま再び、日本の美容医療の技とその美的センスを海外に輸出する時である。
時代を後戻りするのではなく、時代をリードしていく日本の美容医療界にエールを送る意味でも、韓国の美容整形医そしてクリニックを探訪しながら、そのヒントを探してみたい。
韓日の美容医療の発展のために「友好と連帯のかけ橋」づくりに尽力
Lim Jong hok院長
阪大・形成出身から故国に
市場拡大に貢献、韓国若手医師の育成に力注ぐ
Lim Jong Hak医師のことを、日本の美容整形、形成の世界で40代後半から50代を超える年代でおそらく、知らない医師はいないだろう。ソウルの美容医療のメッカ・江南で早くからKairosAestheticClinicを開業しながら、韓国美容マーケット拡大のために、後継の若手医師を育てながら一方で日本の医学会との交流と提携を進めてきた。
「韓国のみならず日本のこれからの若手美容外科医が、共にアジアのマーケットをけん引していってほしい」と誰よりも望む。
なぜならLim先生の美容医療研さんのルーツが、阪大医学部に入学した時から始まったからに他ならない。
生粋の韓国生まれにも関わらず大学を日本に選択。阪大医学部を卒業後、当時皮膚科の中に“間借り”していた形成外科に入局した。後、阪大の中に形成外科を独立させたメンバーの一人だった。その後、関西圏のこども病院や大阪警察病院に形成外科医として勤務した後、祖国・韓国の光州に戻り病院勤務を続ける。
そして韓国の民主化運動の震源地・光州がデモで騒乱となる中、勤務する病院に次々運び込まれる患者の治療にあたる。その後ソウルに自らの活躍の場を移し形成から美容外科に転身していく。
日本そして韓国の美容外科の道を歩んできたことから、人一倍、日韓が連携し共に成長、拡大していくことを願ってやまない。
そんなLim医師との出会いは解剖学実習だった。当時、弊紙として初めての「美容整形・形成解剖学実習」を開催するにあたり、解剖学ミッションに日本チームとして参加することになる。韓国からは30名に及ぶドクターが参加。美容整形を始めてまだ日の浅い若手など、そのほとんどが外科、整形外科、産婦人科、眼科、泌尿器科など他科からの転身組で、解剖実習での彼らの熱心さには日本チームを引率する指導医も感心させられたほどだった。
切開による形成美容術は韓国でトップクラス、低侵襲の施術にも独自の開発
JAAS発足は、09年6月の解剖実習がきっかけとなった
「低侵襲・非侵襲が流行りの美容医療界で、まずは切開術の基本となる解剖学を修学しなければならない。プチ整形など非切開術や美容機器による診療も、解剖学を熟知しなければ患者さんのリスクに対処することはできない」と、若手教育の一環として、この解剖学実習を続けている。いわば、韓国の美容医療の「登竜門」がこうした解剖学の徹底した修学なのである。
この実習での出会いが、後のJAAS日本アンチエイジング外科・美容再生研究会発足へとつながっていく。
先ごろJAAS主催で開催された「美容整形解剖学実習」には、Lim先生と警察病院のかつての同僚、阪大医学部・美容医療の高田教授に指導医をお願いした。参加した日本のドクターからは、高田教授はもちろんLim医師の”執刀さばき“に驚嘆の声をあがった。
そして講義と実習では、いわゆる「Dagerous Zone」と言われるミッドフェイスの神経走行の分布などについて丁寧な解説と指導も行われ、美容医療にとって解剖学がいかに大切かを伝授していた。
その整形術のテクニックもさることながら、Lim医師の人柄、人望を認める人は多い。日本の美容外科より遅れていたはずの韓国で、今やアジアの美容外科をリードするほどのKSASに創り上げたことが何よりの証左といえよう。
2月に実施されたJAAS美容整形解剖学実習で、高田教授と共にLim医師がコーチングした
ソウルでも今、価格破壊の波が起こっていると言われる。しかしここKairosクリニックでは、Lim院長の整形術の確かさが患者から支持され続け決して“安売り”はしない。かと言って驚くほどのプライスでない。あくまで適正な治療費だ。ミス・コリアや芸能関係者そして富裕層からの患者も多いが、OLやビジネスマン、若者などそのユーザーは幅広い。
およそ考えられる美容術、美容整形・形成術はほぼこなす。とりわけ眼瞼形成、鼻形成、フェイスリフト、豊胸などの切開法による美容整形では、韓国でもトップクラスの“腕前”で、その評判は日本にも届き、Kairosにメディカルツアーとして訪れる患者は後を絶たない。スタッフはもちろん、Lim先生本人が日本語に堪能であることもその理由のひとつである。
Lim医師の整形術には、それぞれオリジナルの手技が少なくない。切開法であっても、より安全により治療効果をあげるだけでなく、できる限り痛みのない、そして腫れずに、よりダウンタイムの少ないオペレーションを生み出している。
今でも、最善の治療法を見出す努力を続ける
日本的な美容整形術に対する患者の要求そして、美的センスにも敏感で、今でも最善の治療を尽くすために研究を惜しまない。
「KSASの解剖学実習でも、参加者に教えながら実は私自身も、新しい治療法の確認を献体を使って確認している」というから、頭がさがる。
侵襲性の高い整形術は確かに韓国では日本に比べ需要は多い。しかし今、韓国でできるだけ切らない美容術が台頭しているという。マーケットは、確実な治療効果を生み出す侵襲術とプチなどの低侵襲の施術に2極化しているようだ。
「しかし、切らない整形術は市場のすそ野を広げる分、切開術の需要もまた押し上げていきます」とLim先生は相乗効果を強調する。
今年からJAASに協力を約束
本邦初!驚異のプチ鼻形成術「HANAKO術」のLive講習が決定(5月15日)
日本語の鼻、ハングル語発音の「コ」が鼻でHANAKO整形術とネーミングされた
そして今、Lim先生は
「JAASの発展のために私が経験してきた美容術を日本のドクターにお見せして、微力ながらお手伝いをさせていただこうと考えています」と話す。
その第1回目として開催されるのが、「解剖学を熟知するDR Limが教える、驚異の鼻プチ整形術」として、韓国でも公開したことがない全く新しい鼻形成術「HANAKO」のLive講習を行う。日時は5月15日(日)、大阪のJoe Clinic大阪院で本邦初!の鼻尖形成そして鼻翼縮小、鼻中隔修正を見せてもらう。
Lim医師、もちろん日本の医師免許を取得していることから、実際のオペレーションを余すところなく公開する。
(JHM98号より)