まだまだ認知度低い 企業型確定供出年金
[ 2021/10/10 ]
破綻していく「年金制度」見越し、年金資産は自ら積み立て、運用へ
雇用主の追加支給の負担なく、従業員の「個人の選択制」で始めるところが増える
社会保険料の抑制もメリットに
企業型確定拠出年金「企業型DC」をご存じでだろうか?個人ではiDeCoの名称でなじみがあり、最近iDeCoは若年層を中心に始める利用者が徐々に増えている。
iDeCoは、金融商品に投資をすることで、「掛金は全額所得控除」・「運用益は非課税」・「受取時にも税制優遇」という、メリットの高い制度だ。このiDeCoの企業版が企業型DC(確定拠出年金制度)で、2001年にスタートしてから早20年が経過したが、大手企業では導入が進んでいるものの、病院やクリニック、中小企業ではまだまだ認知が低い。
そうした認知度の低さの原因は、キャッシュが潤沢にない中小企業やクリニックにとって、職員の給与に掛金を上乗せして支給するというデメリット、また制度導入時の手続きが煩雑で運営事務管理も面倒なことなどが挙げられる。
しかし最近では、給与内に拠出限度額55,000円の枠を別に設けて、始めたい職員が掛け金の額を自ら決められるという「個人の選択制」システムを設けることが出来るようになった。
出典:健康と医療0172号6面