増える「コロナかも知れない症候群」
[ 2021/3/20 ]
抗原検査が「予兆の探知」に一役買う
医療機関取り扱いの「SAFE CHECK」に問合せが相次ぐ
郵送され自宅でわずか10分、PCR検査との一致率99%と高い精度が評価される
新型コロナウイルス感染症(COVID‐19)の世界的なパンデミックから一年あまりが経過しても、まだまだ終息の兆しは見えてこない。国内、とりわけ首都圏では新規陽性者数の減少傾向が鈍化し、「再び感染拡大に転じることへの十分な警戒が必要」として、リバウンド防止に向けての対策も打ち出されている。その最大のポイントが「予兆の探知」で、感染者数が増えてから対処するのではなく、早めに手を打つ。いわば転ばぬ先の杖にあたるのが「モニタリング検査」の必要性だ。周知のとおり、新型コロナウイルス感染症の検査ではPCR検査が最も精度は高い。しかし二次感染を恐れて医療機関やセンターに行くことに抵抗感がある、あるいは検査結果までに時間を要するなど、PCR検査に対して躊躇するケースも少なくない。こうしたなか、抗原検査キットがPCRの前に行うスクリーニング検査として位置づけられたことから、まずは簡便、迅速な抗原検査の使用頻度が高まっている。背景には、連日連夜、報道されるマスコミの影響で「コロナかもしれない症候群」とも言っていい不安を抱えた健常人が増えてきているためだという。ともあれ、リバウンド防止のためにも抗原検査が「予兆の探知」に一役買うことは間違いない。
月刊「健康と医療」第168号1面
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