Choi医師の手術の流儀!に驚嘆する
[ 2016/5/17 ]
第4回目となるDR Choiの眼瞼形成術ソウルライブ講習会が3月12日―13日の両日開催された。2年ぶりとなるChoi医師のライブ供覧は、今年1月に開催された山本美容整形塾の「上眼瞼形成術」の復習を兼ねたミッションとなったことから、事前にChoi医師から周到な準備をして日本からの医師団を迎えた。前夜の土曜日レクチャーそして翌日曜日にライブ供覧という当初のプログラムは、前夜のレクチャー+1症例のライブ、日曜には3症例のライブ供覧とマラソンライブ指導となり、Choi医師の熱血指導が続いた。また、前夜のレクチャーではカトリック医科大の眼科助教授であるパク医師の講義も追加された。
眼形成外科(ophthalmic plastic surgery)の専門医でもあるChoi医師のため、整容的なカウンセリング以上に、まずは「機能的な修正」を行う。そんな同医師の考えは講義の随所でみられ、日本側の参加医師にとっては大いに参考になったはずだ。 講義の中で、日本でよくやられる目尻切開については「癒着が起きて斜視になるケースも少なくない。合併症のリスクも多いためやっていない」として、参加者からこの点について質問が相次いだ。また上眼瞼のオペでは「必ずリベーターファンクションテスト」を実施することは重要だとするChoi医師からの指摘に、日本の美容形成医にとってはあまり必要性を感じないこうしたテストの位置づけに、やはり参加者からは関心を集めた。 Choi医師、実は今回のライブミッション団のために時間をかけて用意してくれたものがある。見事に帳合い、製本された教本を配布していただいた。この一冊がそのまま「眼瞼形成の手術指導図鑑」になるほどの出来栄えだ。 スライドに映写された克明な解説はその教材にすべて載せていただいている。 教材も参考にしてもらいながら参加者に「下垂症状を改善していく時のメルクマークは術前おでこをあげて眉毛をあげる動作が、術後はおでこを上げずに目を上げている」「東洋人の内眼角と外眼角の角度は若いうちは4度、年をとると角度が狭くなっていく」「まぶたが厚い人は目を開けるのをリガメントが妨害する、そうした場合はそれを切開する」などといった具合だ。 そしてレクチャー後半では、術前症例を投げかけて「何が問題か?どんな治療を施すか?」とする診断・治療計画のシミュレーションを参加者に問いかけたりもしている。 そのうちの症例では「左側が上がりすぎて右が下がった。そこで右はリベーターマッスル、ミュラー筋のリセクションを施し、左は単に重瞼切開を行う」ことを伝授していった。 もう一つの問いかけに対しての回答では「 下を見た時に開いてるのは先天的な下垂、閉じているのは後天性」として手技・手順は変わっていくという。 講義では三白眼の手術についても行った。 前半のレクチャーが終わり1症例目(重瞼とZ式目頭切開・若年女性)のライブ供覧に入った。手術室での直視Gとモニター供覧Gと分かれての観察となった。 続いて予定には入っていなかった、カトリック医科大の眼科助教授であるパク医師の講義になる。 眼科医からみた基礎解剖についてわかりやすく解説していった。とりわけパク医師が強調したのは「コケージョンとオリエンタルという民族的な眼瞼の相違、重瞼構造の違い」である。 レクチャー終了後には講師を交えて恒例のウエルカムパーティーが行われた。本場韓国ならではのチャドルベギのレストランで講師、参加医師らの懇親、交流の宴となった。 日曜日は3症例のライブ供覧となる。 一症例 は、顔面麻痺を伴った下垂修正(手術は挙筋短縮による上眼瞼形成術)で「まず機能不全を修正」して整容的な手術を行うChoi医師ならでこそのライブとなったことはいうまでもない。 術中にもしきりに患者に開眼、閉眼を繰り返させ、「どこが上がっているかではなくどこが低いか?」や糸の縫合のかけかた、その幅などChoi医師からは、日・ハングル語を中間医師の同時通訳のより詳しく解説していった。 圧巻は3症例目で、Choi医師こだわりの手術シーンが見受けられた。 瞼が重い若年層の女性が患者であったが、切開層を深くしながら縫合では糸のかけ直しを4回5回と修正を繰り返し納得のいく修正を繰り返した。 これがChoi医師の流儀!とでもいおうか。 そしてZ式目頭切開も行ったが、切開は一辺せいぜい3㎜と小さい。この点を参加医師から質問され、「アグレッシブには切らないようにしている。韓国ではまず眼瞼形成をしてもらった後、やがて鼻形成をしてもらう患者が多い。そのためにこの程度のmed.epicanthoplastyで十分」とその理由をChoi医師は答えている。
眼形成外科(ophthalmic plastic surgery)の専門医でもあるChoi医師のため、整容的なカウンセリング以上に、まずは「機能的な修正」を行う。そんな同医師の考えは講義の随所でみられ、日本側の参加医師にとっては大いに参考になったはずだ。 講義の中で、日本でよくやられる目尻切開については「癒着が起きて斜視になるケースも少なくない。合併症のリスクも多いためやっていない」として、参加者からこの点について質問が相次いだ。また上眼瞼のオペでは「必ずリベーターファンクションテスト」を実施することは重要だとするChoi医師からの指摘に、日本の美容形成医にとってはあまり必要性を感じないこうしたテストの位置づけに、やはり参加者からは関心を集めた。 Choi医師、実は今回のライブミッション団のために時間をかけて用意してくれたものがある。見事に帳合い、製本された教本を配布していただいた。この一冊がそのまま「眼瞼形成の手術指導図鑑」になるほどの出来栄えだ。 スライドに映写された克明な解説はその教材にすべて載せていただいている。 教材も参考にしてもらいながら参加者に「下垂症状を改善していく時のメルクマークは術前おでこをあげて眉毛をあげる動作が、術後はおでこを上げずに目を上げている」「東洋人の内眼角と外眼角の角度は若いうちは4度、年をとると角度が狭くなっていく」「まぶたが厚い人は目を開けるのをリガメントが妨害する、そうした場合はそれを切開する」などといった具合だ。 そしてレクチャー後半では、術前症例を投げかけて「何が問題か?どんな治療を施すか?」とする診断・治療計画のシミュレーションを参加者に問いかけたりもしている。 そのうちの症例では「左側が上がりすぎて右が下がった。そこで右はリベーターマッスル、ミュラー筋のリセクションを施し、左は単に重瞼切開を行う」ことを伝授していった。 もう一つの問いかけに対しての回答では「 下を見た時に開いてるのは先天的な下垂、閉じているのは後天性」として手技・手順は変わっていくという。 講義では三白眼の手術についても行った。 前半のレクチャーが終わり1症例目(重瞼とZ式目頭切開・若年女性)のライブ供覧に入った。手術室での直視Gとモニター供覧Gと分かれての観察となった。 続いて予定には入っていなかった、カトリック医科大の眼科助教授であるパク医師の講義になる。 眼科医からみた基礎解剖についてわかりやすく解説していった。とりわけパク医師が強調したのは「コケージョンとオリエンタルという民族的な眼瞼の相違、重瞼構造の違い」である。 レクチャー終了後には講師を交えて恒例のウエルカムパーティーが行われた。本場韓国ならではのチャドルベギのレストランで講師、参加医師らの懇親、交流の宴となった。 日曜日は3症例のライブ供覧となる。 一症例 は、顔面麻痺を伴った下垂修正(手術は挙筋短縮による上眼瞼形成術)で「まず機能不全を修正」して整容的な手術を行うChoi医師ならでこそのライブとなったことはいうまでもない。 術中にもしきりに患者に開眼、閉眼を繰り返させ、「どこが上がっているかではなくどこが低いか?」や糸の縫合のかけかた、その幅などChoi医師からは、日・ハングル語を中間医師の同時通訳のより詳しく解説していった。 圧巻は3症例目で、Choi医師こだわりの手術シーンが見受けられた。 瞼が重い若年層の女性が患者であったが、切開層を深くしながら縫合では糸のかけ直しを4回5回と修正を繰り返し納得のいく修正を繰り返した。 これがChoi医師の流儀!とでもいおうか。 そしてZ式目頭切開も行ったが、切開は一辺せいぜい3㎜と小さい。この点を参加医師から質問され、「アグレッシブには切らないようにしている。韓国ではまず眼瞼形成をしてもらった後、やがて鼻形成をしてもらう患者が多い。そのためにこの程度のmed.epicanthoplastyで十分」とその理由をChoi医師は答えている。