ヒアルロン酸の治療範囲など法令順守訴え、企業セミナーと一線画すJAASアカデミー主催の第1期歯科アンチエイジング美容塾の第1回総論講座が先ごろ、東京で開催された。歯科医のための美容アンチエイジング術を、系統的なカリキュラム8講座を通じて修学してもらい、これからのデンタル診療に欠かせない増収、増患のための新たな診療範囲の拡大へとめざしていくコースだ。8回制の受講枠のなかで20単位を取得すれば(第1期~2期でも可)、一般社団法人JAAS認定の「歯科認定医」が申請審査のみで授与される。 歯科アンチエイジング美容塾の立ち上げにあたり、同塾の専任講師である中村デンタルクリニックの中村徳三、朋美歯科医はこう述べる。 こうした中で生まれたのが本塾で、メディカルデンタルエステさらには、美容皮膚科などの併設も視野に入れながら、「口からの若返り」に加えて、「顔と身体の若返り」を発信できる歯科経営へと転換していくきっかけにしたいという。 総論編ではまず、中村DDSの医療法人である徳朋会・経営企画室の渡部氏が「歯科クリニックにおける経営実態と収益UPの勧め」について概説した。 一方で患者単価をあげるには歯科医師だけの努力では難しい。院内スタッフの歯科衛生士などのモチベーションを上げ、サービスの向上を図らせることがポイントだという。渡部氏はさらに中村デンタルクリニックがなぜ?美容医療を導入し成功を収めているのかを「歯科医は患者の悩みや相談に乗りやすく、美容医療ニーズに対して患者からの敷居が低いことが背景にあった」と打ち明けた。 そして歯科の美容医療で最も導入しやすく利益が見込めるヒアルロン酸の施術について、議論が絶えない「医科・歯科の治療範囲の境界線」の法令解釈に触れた。唯一の根拠となるのが、平成8年の歯科口腔外科での医科、歯科間の協力関係を論議した検討会であることは断るまでもない。 「口唇は赤唇部のみではなく口輪筋に裏打ちされた皮膚部も含まれる」とした見解が検討会委員や、行政担当官(歯科医師)からもあることは事実だとしながらも、美容医師と歯科医がお互いに連携しながら安全性の高い美容医療を推進していくとするJAASの趣旨を尊重し、あくまで法令順守を堅持しながら、施術範囲を決めていきたいと述べた。 歯科アンチエイジング美容塾ではあくまで法令順守、適正な解釈と理論づけを受講者に投げかけていくことは言うに及ばない。そうすることで、製剤会社、コンサルティング会社が行う野放図なハンズオンセミナーから伝聞される誤った歯科美容術への認識を改めてもらう機会になればいい。 続いて、中村徳三DDSから「歯科アンチエイジング美容術としてのフィラー、上唇小帯切除、バッカルファット、ボトックス、プラセンタ注射の症例と実際」、三田村DDSから「歯科美容医療のメニューと経営」、中村朋美DDSから「表情筋エステ、リップエステの実際と実演」が行われたが、講習会の性格上、詳細は控えさせて頂く。 |
JAASアカデミー主催の第1期歯科アンチエイジング美容塾の第1回総論講座が先ごろ、東京で開催された。歯科医のための美容アンチエイジング術を、系統的なカリキュラム8講座を通じて修学してもらい、これからのデンタル診療に欠かせない増収、増患のための新たな診療範囲の拡大へとめざしていくコースだ。8回制の受講枠のなかで20単位を取得すれば(第1期~2期でも可)、一般社団法人JAAS認定の「歯科認定医」が申請審査のみで授与される。
歯科アンチエイジング美容塾の立ち上げにあたり、同塾の専任講師である中村デンタルクリニックの中村徳三、朋美歯科医はこう述べる。
「歯科においては診療報酬のマイナス改定とレセプトの審査強化、高点数指導の導入・強化により保険診療だけでは医院の経営、運営が極めて難しくなってきている。一方で日本においては世界に類を見ない超高齢化が進行しており、歯科医師の役割も大きい。そうした中で、これからの歯科診療は歯科の診療範囲を順守しつつ一方で、美容、アンチエイジングに寄与できる施術を取り入れていかなければならない」
こうした中で生まれたのが本塾で、メディカルデンタルエステさらには、美容皮膚科などの併設も視野に入れながら、「口からの若返り」に加えて、「顔と身体の若返り」を発信できる歯科経営へと転換していくきっかけにしたいという。
具体的には、美容歯科、デンタルエステそしてサプリメント、点滴療法、有害金額のキレーション、デトックスなどその導入プランと収益性、そして施術スキルをマスターしていくことこそ、これからの歯科経営を成長へと転じていく方途となる。
今回行われた総論を皮切りに、来年5月の歯科解剖・治療実習まで「美容歯科」「デンタルエステ術」「アンチエイジング歯科」「歯科インプラント&フィラー注入解剖執刀トレーニング」などの実践講座、ライブ、解剖実習が続いていく。
「歯科自費部門となる美容アンチエイジング、サプリメント外来、点滴、デンタルエステなどの治療・施術学をすべて網羅したものですが、製剤会社などが主催するヒアルロン酸注入のハンズオンセミナーや、歯科診療の治療範囲を明らかに逸脱する糸によるフェイスリフト講習などとは一線を画し、治療、美容における法令解釈、理論づけ、ライブ研修に加え、医科との連携を重視しながら安全性の担保するカリキュラムを組んでいます」と中村徳三歯科医は強調する。
総論編ではまず、中村DDSの医療法人である徳朋会・経営企画室の渡部氏が「歯科クリニックにおける経営実態と収益UPの勧め」について概説した。
中医協が実施する実態調査を例に、歯科医院の増加にあわせ1医院の平均患者数が減少傾向にあり、このいわば歯科クリニックの「共食い」状況は今後さらに続いていくと指摘する。
そのうえで売上はユニット数×回転数×患者単価に相当することから、患者単価をあげていくしかないという(ユニット、回転数UPはサービスの低下を招く恐れがある)。
一方で患者単価をあげるには歯科医師だけの努力では難しい。院内スタッフの歯科衛生士などのモチベーションを上げ、サービスの向上を図らせることがポイントだという。渡部氏はさらに中村デンタルクリニックがなぜ?美容医療を導入し成功を収めているのかを「歯科医は患者の悩みや相談に乗りやすく、美容医療ニーズに対して患者からの敷居が低いことが背景にあった」と打ち明けた。
そして歯科の美容医療で最も導入しやすく利益が見込めるヒアルロン酸の施術について、議論が絶えない「医科・歯科の治療範囲の境界線」の法令解釈に触れた。唯一の根拠となるのが、平成8年の歯科口腔外科での医科、歯科間の協力関係を論議した検討会であることは断るまでもない。
「口唇は赤唇部のみではなく口輪筋に裏打ちされた皮膚部も含まれる」とした見解が検討会委員や、行政担当官(歯科医師)からもあることは事実だとしながらも、美容医師と歯科医がお互いに連携しながら安全性の高い美容医療を推進していくとするJAASの趣旨を尊重し、あくまで法令順守を堅持しながら、施術範囲を決めていきたいと述べた。
歯科アンチエイジング美容塾ではあくまで法令順守、適正な解釈と理論づけを受講者に投げかけていくことは言うに及ばない。そうすることで、製剤会社、コンサルティング会社が行う野放図なハンズオンセミナーから伝聞される誤った歯科美容術への認識を改めてもらう機会になればいい。
続いて、中村徳三DDSから「歯科アンチエイジング美容術としてのフィラー、上唇小帯切除、バッカルファット、ボトックス、プラセンタ注射の症例と実際」、三田村DDSから「歯科美容医療のメニューと経営」、中村朋美DDSから「表情筋エステ、リップエステの実際と実演」が行われたが、講習会の性格上、詳細は控えさせて頂く。