医療施設に患者を紹介
AGAなど良質な育毛・発毛外来を支援
日本臨床発毛医学研究会と協会発足
JSCAMのサテライト団体として相互交流、信頼できる診断・処方・治療の勉強をサポート
AGA処方後の育毛ケアの推奨指示箋を、協会が永続的に通院患者をフォロー
(リード)
本紙の姉妹紙クリニカル・エステジャーナル2号で報じたように、NPO法人 日本臨床抗老化医学会(JSCAM)のサテライト(連携医学会)として「日本臨床発毛医学研究会」が発足された。発表は、JSCAMの認定医講習会で松山 淳理事長から行なわれたが、参加したJSCAM会員からは終了後、研究会入会の意思表示が次々とされた。JSCAM会員のドクターには、チャーター正会員との位置づけで初年度・次年度の年会費が免除されるという特典があることも、入会を加速させたようだ。また、育毛外来は行なっていないというクリニックでも、この研究会に入会でき、発毛についての勉強や正しい診断や治療が行えるようにサポートすることもJSCAM会員にとってはメリットをもつ。一方、研究会と同時に「日本臨床医学発毛協会」も発足したことを松山MDから報告があり、プロペシアの内服、外用薬の他に効果的なサプリやケア製品・診断装置などを開発提供する役割を果たす窓口であることを強調した。そして、協会からはすべての広報告知を行ない、患者からの相談をメールや電話で受け、内容を把握し近隣の会員加盟のクリニックに紹介するため、医療施設としても新たなクライアントの集患ができることが最大の利点といえる。協会では、近々Webサイトも立ち上げ、また広くメディア媒体を使いAGA処方医に患者を紹介していくことから、入会・加盟希望のクリニックはJSCAM会員以外でも増えることが予想される。
(本文)
JSCAM理事長の松山 淳医師は「現在、発毛、特に男性型脱毛症であるAGAについては、テレビコマーシャルでも『医師に相談しましょう』などと、AGA治療に関して積極的に行なわれています。ところが、深刻な悩みである脱毛症に付け込み、莫大な金額を要求する業者の数も後を絶たちません」と、講習会で氾濫するこうした"不安商法〃に警鐘を鳴らした。
その上で、「このような状況の中、医師の診断の元、AGAをはじめとする脱毛症に対し、プロペシアなどの薬剤や育毛剤、サプリメントなどを適正な価格で、なおかつ正しい診療を患者に提供することが、社会的にも意義があるのではないでしょうか」と、参加したJSCAMの医師たちに呼びかけた。
研究会と同時に「日本臨床医学発毛協会」も発足されたことも報告があり、この協会で患者のサポートを行ないつつ、効果的なサプリやケア製品・診断システムなどを開発・提供してゆく事が、医学研究会の発展につながると強調した。
そして、日本臨床発毛医学研究会では年会費を1,000と小額にしつつ広く賛同医師を募えるとしている。一方、JSCAMの医師(正会員A)にはチャーター会員としての扱いにすることで、初年度・次年度の年会費が免除される特典が、松山理事長から明らかにされた。JSCAMのサテライト研究会並びに協会であることを、明確に位置づけるためだという。
こうしたことから、講習会終了後、早くも入会希望医をする参加者が相次いだ。
研究会では、脱毛症治療の臨床研究や情報交換、協会と連携していく。また、現在育毛外来をしていないクリニックでも、研究会に入会することで発毛についての勉強ができ、正しい診断や治療が行えるようになる。AGAなど脱毛症の診断方法が分からない医師にも、この研究会を通じて専門の講師陣が講習をしていくことになる。
「正しい、そして良質な育毛、発毛の診断、指導、処方の仕方を研究会で学ぶことで、患者に対しても安心できる診療を提供できるはずです」と、松山医師。
しかし、入会するドクターにとって最大のメリットは、「日本臨床医学発毛協会」が行なう広報告知で、広くメディア媒体を使いAGA処方医に患者を紹介していくことにある。
広告媒体を通じて、患者からコールセンターに問合せが入り、専門のスタッフがその患者の最も利便性のいいエリアの加盟クリニックを探索。クライアントの希望日とクリニックの予約状況を照合して、来院日程を決定する。そして、あらかじめコールセンターで患者の住所、氏名、年齢、アンケート用紙などの情報を記入した用紙(個人情報は厳格に管理する)を、クリニックに送ることにしている。
また、クリニックに来院した患者に対しては、基本的にプロペシアなどの内服薬や外用薬を処方しながら、さらに育毛、発毛を促す協会推奨のヘアケアシステム(サプリメント・シャンプー・リンス・トニック・マッサージ機器など)で、指示箋を患者に渡す。患者はこの指示箋をもとに、協会に連絡し、ヘアケア商品などが購入できる。協会では内服や治療の中断がないように患者への通院のためのフォローやサポート体制も整えているという。
とくに、AGAでの治療の目安は、最低でも6ヶ月の連日投与が必要となるため、内服・治療の中断がないように患者へのサポートは、発毛外来では必須となることから、クリニック側で患者にフォローする手間を協会窓口がサポートしてくれることはうれしい。
こうしたことから、今後入会・加盟希望のクリニックが、JSCAM会員はもちろん、それ以外の施設からも増えることが予想される。
研究会では、多くの賛同してくれるドクターの入会を歓迎するとしているが、協会からの患者紹介を受け入れるAGA処方クリニックは、エリア戦略をとるため、入会に関心をもつドクターは早めの申込が必要になる。
信頼のおけるAGA処方クリニックと患者との有機的なネットワーク化は、これからの医療体制には欠くことのできない動きとなることは間違いない。
■日本臨床医学発毛協会には、フリーダイヤル0120-3969-37まで。
(*クリニカル・エステジャーナル2号・7面で報道した協会の問合せ先に誤りがありました。正しくは前述の電話番号0120-3969-37です。編集部より訂正してお詫び申し上げます)