AIR PROFFESOR TRIPLE SYSTEM』に大きな反響
成長ホルモン分泌は測定タイミングが大事
118号で掲載した『AIR PROFFESOR TRIPLE SYSTEM』への反響が著しい。本システム、いわゆる加圧トレーニングの理論を踏襲しつつ、空気力学を応用した骨盤矯正ステレッチャー、さらにEMSによる特殊電流でインナーマッスルを鍛え脂肪を燃焼させるという、画期的なシステムである。ノンメディカル仕様の装置であることから、エステサロンでも導入可能だが、関心の多くは美容クリニックの医師らからというから意外だ。先行して行われたJAASアカデミー主催の「認定エステティシャン資格講習会」(エステティシャンほか非医療人参加)でも、当日演者を務めた婦人科クリニックの医師が即座に、同システムの導入を決めたことが何よりの証左だろう。医療機器ではないが、加圧理論として確かなエビデンスを備えるため、医療関係者からの関心は高い。何より、医師が関わらずにクリニックのスタッフが手軽に施術ができることが大きい。美容医療の経営上、労務コストを最大限に抑えることになるからだ。クリニックへの導入は10か所に迫るが、医師らからは施術前後のHGH(成長ホルモン)の分泌に関して疑問点が生じていることから、その疑問に簡単に応えていきたい。
周知のとおり成長ホルモンの分泌が促進される場面は、筋トレ、睡眠時そして空腹状態の時といわれる。
加圧トレーニングは、このうちのトレーニング法で筋トレのような負荷のかかる運動を避けて行える「成長ホルモン分泌療法」といえる。
では、紹介する『AIR PROFFESOR TRIPLE SYSTEM』
で本当にHGHの分泌が上昇するのだろうか?
同システムを導入した美容クリニックで実際、施術前後の測定を行っている。しかし人によってその上昇はまちまちで、被験者のなかには分泌量がほとんど変化しない人もいたという。
測定は、もちろん成長ホルモン濃度の指標となるIGF-I(insulin like growth factor-I)ソマトメジン-Cであることはいうまでもない。
数十分のトレーニングで血中の成長ホルモン濃度が安静時の300倍にも上昇した症例もあることは、過去に多くの加圧療法の臨床データを蓄積してきた研究が物語っている。
ではなぜ?測定値が、人によって期待された分泌量の上昇に結びつかないのか?実は、被験者の体質や健康状態によって、加圧の効果に違いが出るという。もちろん最終的には、程度の差こそあれ成長ホルモン分泌の改善が進む。
日常生活の中でもとりわけ分泌のピークを迎える場面は、睡眠時の夜10時~2時の間といわれ、IGF-1を測定するタイミングも重要となるようだ。
実際、『AIR PROFFESOR TRIPLE SYSTEM』の施術後に
「眠りが良くなった」という受診者は少なくない。
プライベートクリニックで、研究レベルのエビデンスを求めるのは難しい。しかし1回の施術ではなく、何回かの施術をした上で、前後のHGH分泌量を測ってみることはできそうだ。
ぜひ、こうしたエビデンスを多くのクリニックでとってみてもらいたい。
施術あるいは治療成果の「情報の共有」をしていくことが、美容医療全体のボトムアップにもなるはずだ。
確かな加圧理論で医療から高い関心
加圧トレーニングは、93年「筋力トレーニング」として特許出願されることになるが、パテントは20年を経て、昨年秋に切れたことから、商標登録された同名称や類似商標を使わなければ、このメカニズムを応用した装置や機器を使うことは問題ない。
ただ、非医療機器とはいえ、加圧の加減や時間など施術上のリスクも少なくない。このため、後発機器、システムを扱うところには施術に伴うトラブルや事故を避けるためのマニュアルと、導入施設への徹底した研修が求められる。
そうした中、デビューしたのが、『AIR PROFFESOR TRIPLE SYSTEM』だ。開発と販売は、メディカルエステ向けに幅広く自社開発の美容機器を流通させるアーティスティックで、同社関連の医療機器を扱うメディカル事業部もバックアップ体制を敷く。
システムの構成は、加圧トレーニングの理論を踏襲しつつ、空気力学を応用した骨盤矯正ステレッチャー、さらにEMSによる特殊電流でインナーマッスルを鍛え脂肪を燃焼させるシステムは、目的によって3つの装置群となる。
主機種となる『AIR PROFFESOR』は、加圧の原理を忠実に踏襲しながら、従来のそれに比べ、加圧の自動調整やオン・オフなど「リスク」を回避する安全弁としての機能を搭載する。成長ホルモン(HGH)の分泌過程は先述のとおりだが、HGHが血流によって全身に送られることによりさまざまな代謝促進をもたらす。そして筋肉の生成促進と脂肪の分解も行っていく。通常のダイエット法では得られない体質そのものを変えていくため、リバウンド現象がなく太らない体形をつくりあげるという。
2つめの機種『Dr.SLIM』は、EMS(Electrical Muscle Stimulation)を応用した装置で特殊電流を通電させることで、筋肉を鍛えていく。とりわけ体の深層部にあるインナーマッスルは、日常生活ではなかなか鍛えづらい。しかしこの筋肉が衰えると姿勢が乱れ下腹、下半身が太り、さらには交感神経の働きが低下して脂肪が燃焼されにくい体質につながる。主機種との相乗効果でダイエット効果が生まれる。
トリプルシステムの3つめは、空気力学を応用した骨盤矯正のために開発された『AIR TWISTER』だ。特殊なエアーマットを使って包み込み、14個のエアカフが作り出すダイナミックな動作で、首から骨盤までが矯正されることになる。
開発・発売元のアーティスティックでは、「成長ホルモンが大量に分泌されるピークは施術の2時間あと。エステの施術であれ、美容クリニックでの治療であれ、このゴールデンタイムを有効に活用しない手はないはずです」として、大量に分泌するHGHのピーク前に、フェイシャルトリートメントや、痩身の施術あるいは美容医療の治療をやってもらいたい、という。
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