JAASアカデミー 第4期DR山本美容整形塾 総論第5回「下眼瞼形成3症例」ライブ講習会
「投資した受講費と時間は無駄にさせない」思いが、リピーター、新規受講者を引き寄せる
第4期DR山本美容整形塾の総論第5回目「苦手意識を克服できる下眼瞼形成3症例」が開催された。美容医療でのライブ講習では〝禁じ手〝と言われる「術式を教える」「観せる」「実際のオペをやらせる」本シリーズでは、この講習会でも本領が発揮されたといっていい。
1症例目の経結膜脱脂法には、山本塾長の助手に2名の参加医師が加わり、続く2症例では4人の医師が副術者となりハムラ変法での手術のデザイン、局所麻酔の使用量、剥離レイヤーに至るまで、詳細な説明を加えながら進行したことが何よりの証左であろう。また今回は講師として中間医師にもお願いし、同医師の経結膜脱脂やハムラ法の考え方や経験した手術合併症を織り交ぜながらの検討は、参加者の大いなる財産になったことは言うに及ばない。参加定員15名を大幅に上回る20名の参加を得たが(山本講師の配慮による)、いつものように手術撮影モニターを二台設置して眼瞼形成のマイクロサージェリーを、直視グループとモニターグループに分けて、交互に供覧してもらったことで、十分な観察と術式の「肝」を会得できたはずだ。
周到な準備と供覧のための配慮山本塾への評価には理由が
こうしたライブ講習会ではともすると、術者が独りよがりに手術を進行し、参加者には「自らの努力で技を盗め」とばかり「観せる」だけで、「教えない」「やらせない」ばかりか、充分な満足度が得られる視覚効果を準備していないことも少なくない。山本塾では、同じライブ内容であっても似て非なるオペの「勘どころ」を毎回のように提供し、周到な準備と「供覧のための配慮」そして山本塾長の微にいり細にいった解説と術式の伝授を続けている。何よりも自らが医師であると同時に経営者であることから、参加した医師に「投資した受講費と時間は無駄にさせない」とする熱い思いがある。同塾に毎回のように参加するリピーター、そして回を重ねるたびに増え続ける新規受講者をみれば、この山本塾長の思いが報われていることは容易に想像がつくだろう。
(講義では)術後リカバリーショットの工夫も伝授
上眼瞼に比して、若年層の患者が少ないためか、下眼瞼の手術は、上眼瞼よりも『マイナー感』があるというのも事実であろう。そのため、経験値が低く、“苦手意識”をもった先生方も少なくない。
今回の講習会は、こうした現状を受け、『苦手意識を持たずに翌日から実践可能』という点に焦点が当てられた。当講習会は回を追うごとに、人気を呈しており、今回も早期に定員締め切りとなり定員を大幅に上回った。
下眼瞼の手術は、ハムラ法の出現とともにその術式は広がりを見せたが、“たるみを取る”“凹みを埋める”という点を単純化して考えることが非常に大事というのが山本医師の考え方のようだ。実際に、今回の参加者からは、『解剖学的に見ても的を得ている』という共感コメントも多数いただくことが出来た。
講師として中間医師にも参加していただいたが、その術式の選択や適応には議論の余地があるようであった。しかし、両氏とも“患者さんの希望が大事”という点で集約していたことは興味深い点であった。また、いつものごとく手術でのピットホールについての細かい解説が加えられながら進行していたが、中間医師の経験にもとづく補足とも言えるコメントも非常に有意義であった。
今回の講義では、術式の詳細説明は言うに及ばずであったが、術後に修正せざるを得なくなってしまった場合の“リカバリーショット”とも呼べる様々な工夫も披露されていたことは、実践的に有意義な内容だったのではないだろうか?
経結膜脱脂、ハムラ手術の助手に受講医師6名参加
午前の講義を終え昼食をはさみ、場所を山本クリニックに写して3症例の手術供覧が行われることになる。
最初の症例では、年齢等も考慮され、経結膜脱脂法が選択された。助手に2名の参加が認められたが、いずれの先生方も山本医師のもとにメスを振るい、大いなる収穫を上げていたようだった。続く2症例では、ハムラ変法での手術のデザイン、局所麻酔の使用量、剥離レイヤーに至るまで、詳細な説明を加えながらの進行であった。
また、その都度、中間医師の考え方や経験した手術合併症を織り交ぜながらの検討は、参加者の大いなる財産になったはずである。この2症例にも参加者から助手を募り、4名の医師が実際に手術に参加するという、他に類を見ないこの会の特徴も発揮されていた。
毎回の事であるが、講義、昼食、手術中、いかなる時も常に参加者間の意見交換が行われ、参加している先生方が非常に楽しんでいる様子も印象的だった。さらに懇親会は、恒例となった盛り上がりを見せ、『サークル的な楽しさ』と『実践的な教育』が混在した団体であることを再認識できた一日であった。
(JHM122号より)