JAASアカデミー
TEL
お問い合わせ
一般社団法人 JAAS日本アンチエイジング外科学会

JAASアカデミー

一般社団法人 JAAS日本アンチエイジング外科学会

TEL

お問い合わせ

「水素」市場(200億円)に追い風吹く

[ 2014/8/7 ]

Health &Beauty健康と美容

2007年、米医学雑誌「Nature Medicine」誌への東京医科大学太田教授による水素の有用性に関する論文発表以降、水素関連商品は限定的ではあったが少しずつマーケットが拡大してきていた。そしてここにきて、その動きにドライブがかかりそうだ。大手メーカーの参入や大手量販店での大量販売、さらにはインフルエンサーとなる有名人による口コミ効果などもあり、その市場がますます拡大しそうな雰囲気が出てきた。更にその動きは健康、美容業界にとどまらない。水素はCO2を排出しないため、次世代のエコカー燃料として大手自動車メーカーも2015年に水素で走る燃料電池自動車の市販を開始する。今回は、健康や美容の側面で最新の水素関連商品を追った。

119号7面 写真


昨年の市場規模は200億円前後ともいわれる中で、水素関連商品が更に注目されつつある。
水素関連商品は、今まではネットワークや一部の販路で話題になることが多かった。前述のとおり大手メーカーの参入などが市場拡大の要因だが、あわせて水素濃度を計測する機械が低価格になったことも大きい。今までは、無味無臭のため「本当にここに水素が入っているのか?」と疑心暗鬼に思われることが多かった水素水を手軽に消費者も嘘か本当か確認できるようになったことが大きい。
これによって本当に良い商品を作っているメーカーが自信を持って流通しやすくなったようだ。
水素関連商品の引き合わせが、今年ますます増えそうだと話すのは水素原料メーカーのエナジーゲイト(ENAGEGATE)だ。

同社は宮古島の自然が生み出した天然水由来のカルシウムを原料とし、独自の特許製法によって水素を安定的に吸着させた食品素材「ハイドロカルシウムパウダー」を取り扱っている。 
通常、水素原料の多くは食品添加物のサンゴカルシウムの使用が多いが、同社の水素原料は、サンゴの島・宮古島の地下天然水から抽出された食品分類の天然水由来カルシウムを原料としている。同社の水素原料は専門外部機関に調査を委託し、原料を摂取した後、体内環境において持続的に水素の発生・吸収を示唆する結果を出している。

同社によると、当初は健康志向の高い高齢者向けの水素商品の需要を想定していたが、ここ最近は美容、アンチエイジング目的での水素利用が増えてきているという。コラーゲンドリンクなどの美容系商品と一緒に、ベースサプリとして水素サプリを併用することで体感を向上させたり、またサプリだけではなく洗顔パックなど美容商材に水素を活用する動きも出ている。今までは素材の信頼性や安定面を打ち出してきたが、今後はさらに、医師や学会等とも連携を取ることで臨床面でのデータを集め、効果効能に結びつくエビデンスの取得を強化していく。
さらに需要が拡大しそうなのが水素水サーバーだ。健康をキーワードに、3年以上前からスポーツジムやフィットネスなどの施設に何百台もの水素サーバーを納品しているのはガウラだ。「水素水は高い」というイメージを一掃し、水素水会員になればスポーツジムにある水素水を月額1,000円で飲み放題という価格設定にした。
ボトルやアルミパウチは水素専用のものを購入することになるが、健康志向が高く収入面でも比較的余裕のあるスポーツジム利用者にとって、月額1000円で水素水を好きなだけ飲めるというのはとても魅力的であろう。また、水素水を運動の合間だけではなく、持参したアルミパウチに入れて自宅に持ち帰ることも可能だというのもうれしい。 
活性酸素は呼吸などの日常生活でも生じるため、水素水はできるだけこまめに摂取するほうがよい。またジムで利用して気に入った場合は家庭用サーバーを自宅でレンタルすることも可能だ。今後は健康意識の高い家庭向けに販促を広げていく。

ギャラクシィー・ホールディングスでは、通常のウォーターサーバーと同じくらい手軽に導入できる水道水直結の水素水サーバーを製造・レンタル販売している。といっても仕様は本格的で、超微細孔フィルターによって99%以上の不純物を除去できるRO(逆浸透膜)ろ過システムを搭載し、さらに水素を発生させる機能が搭載された水素水サーバーだ。同商品の特徴はサーキュレーションシステムで、1時間に一度のペースでタンク内の水を循環させ劣化を防ぎ、水素を定期的に補充できる仕組みになっている。
また女性でも気軽にお手入れができるようにフィルター替えも楽な作りになっていたり、子供がぶつかっても安全なように全体に丸みを帯びた作りのサーバーになっていたりと、実際に家庭で使う際に嬉しいポイントが多いのも特徴だ。

現在は一般家庭だけではなく、医療機関、美容関連施設、スポーツ関連団体でのレンタル導入が増えているという。飲料としての利用だけではなく、ヘアケアや化粧水代わりに利用しているユーザーもいるという。レンタルは月極の価格になっており、更に解約料もないため手軽に導入できる製品として注目されている。
さらに手軽なハンディタイプの水素水も登場した。
大手量販店への導入が順次進んでいるのが、オフィス24などが取り扱うマグネシウムイオン式のタンブラー型水素発生キット「パーソナル2007」だ。
手軽に毎日飲めるタンブラータイプのため、若い女性の美容対策、アンチエイジング対策でも使われ始めている。同商品は、飲料前に350㎎程度のタンブラーの下部にマグネシウムを含んだ水素発生キットをセットすることで化学反応を促進し高濃度水素水を発生させる。さらに気圧の高い箇所から低い箇所に水素を一気に空気圧を押し込むことで、ナノバブル化した水素を水中に入れることができる。
同商品は大手機械メーカーの共同製作会社によって作られたものでその開発力には定評があるという。またオフィス24では同社システムを納品している法人顧客やニーズの高い法人などを中心に商品を進めていくという。

またエステサロンやスパ、クリニックに美容商品の企画・卸販売を行うエステプロ・ラボは、今年5月に注目の水素を使ったサプリ「プロトン グランプロ」をリリースする。
水素吸着に優れた多孔質基材を生かした特許製法によって高い持続力と放出量の確かなエビデンスを取得している原料を利用することで差別化を図り、今後サロンやクリニック向けに美と健康のベースサプリとして流通を始める。
大手量販店やフィットネス、エステサロンなどでも導入が進んでいる水素関連商品。健康分野、美容医療分野において今後ますます導入が増えていきそうだ。
             
◎本稿に関するお問い合わせは編集部 熊谷まで。



(JHM119号より)

Copyright (C) JAAS ACADEMY. All rights reserved.