シルクフィブロインに新たなエビンデス 腎機能低下を抑制 阿部医師が報告
[ 2013/7/25 ]
先ごろ宮崎県で開かれた「第16回国際個別化医療学会学術集会」で、シルクフィブロインが糖尿病性腎症がもたらす腎機能の低下を抑制する作用があることが研究報告で明らかになった。
多孔性蛋白構成物であるシルクフィブロインは、かねてから糖尿病に対して臨床学的な有効性を示してきたが、腎機能低下を抑制する臨床データが報告されたのは初めてだ。
研究にあたったのは、(医)博心厚生会 九段クリニックの阿部 博幸医師、東京農業大学そしてフィブロインの開発元であるドクターセラムらで、17症例の患者に対して、流動タイプのシルクフィブロイン1パック(200mg)を各食前に経口投与で、1年にわたり腎機能に関わる指標について追跡した。
それによると血清クレアチン、eGFRともに悪化を示す傾向はみられず腎機能が維持されていることがわかった。また腎機能の低下の指標となるGFRの低下速度は2〜20ml/min/年に対して、eGFRでは想定される低下域にはいることなく、現状が維持され腎機能の低下抑制効果を示したとする結論を得た。
(JHM111号より)