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第10回DR Lim 新たるみ治療術HAi Lift術

[ 2013/5/22 ]
側頭筋に固定せず驚異のけん引力を生む



第10回DR Lim Jong hakの美容整形術「新たるみ治療術エンドタイン・リフトを改良したHAi Lift&ヒアルロン酸Live Surgery」が3月末開催され、Lim医師が『フェイスリフトの完成術』と宣言したとおり、HAi Liftの術式に参加した医師からは驚きの声と共に、間髪入れずクリニックの治療メニューに入れたいとする声もあがり、高い評価を得た。次々と新たな術式を考案、臨床に応用するスペシャリストLim Jong hak医師(Kairos Aesthetic Clinic院長)、HAi Liftと共にオリジナルで開発した「DUAL LIFT」でのHANAKO術でも、第9回ライブで見事な鼻尖形成をみせてくれたことは記憶に新しい。HAi Liftの治療効果は、SMASやレガメント切開によるリフトに負けず劣らない。そして切開を要する鼻形成に代わるHANAKO術でもはやプチ形成の域を超えたといっていい。今回のライブで併用されたヒアルロン酸HAi Feelを使った注入テクニックでも口角から口腔内に鈍針カニュレで侵入してほうれい線に注入するなど、その類まれな術式は、日本の形成外科医でも知らないドクターは多い。だからこそLim医師の術式には日本の医師から評価が高い。毎回、多くの受講者が押し寄せるのが何よりの証左だろう。そして受講者たちは術式の理論を学び、ライブ供覧だけに留まらない。Lim医師が考案した独自の施術デバイス(資材、器材)を使って症例を重ねていく。「術式の肝を理解しコツさえ掴めば、美容医療の初心者でもできるようになる」から、この講習会の価値がある。一流の講師に教えてもらってこそ、生徒は上達する。それは「秘伝」を抱えたまま後継に伝えず、時に伝授されても難解な理論と技術によって、生徒によって技術と治療効果にバラつきが生じてしまう。しかし、Lim医師のそれは「カーボンコピー」のように誰にでも同じような施術スキルと結果が出ていく。

HAi Liftの治療効果は説明せずとも、写真をご覧頂ければ納得してもらえるはずだ。モデルのダウンタイムは、2〜3日。痛みに強い患者なら翌日夜には気にならない。
午前の解剖講義はいつものように多くの時間をさいたが、今回は実際の施術動画にも時間をとり、Lim医師が映写中、入念に説明をした。
必ずと言っていいほど、フェイスリフトの講義で教えるポイントがLim医師にはある。「座位で患者さんの両顔をあげてみせる。どのくらいのけん引がいいのか?鏡でみてもらう。そしてけん引具合が決まったら、デザインにはいります」
このデザインが簡単なようで実は難しい。ある意味症例を重ね経験を積む以外にない。しかしそのコツもLim医師から伝授された(講習会の性格上、具体的な内容は控える)。
解剖ではフェイスリフトで必要となる血管、神経走行をおさらいし、危険範囲となる耳垂、眉、口角周辺と剥離と埋入に何センチ離すかというエリアを教えた。
そしてHAi Liftの埋入には側頭筋膜の中のあるLayerと頬骨弓の間であること、また剥離は出きり限り広くとることが、このリフトテクニックの肝であると指摘した。
さて肝心のHAi Liftだが、アメリカで開発され日本にも一部クリニックで採用される「エンドタイン・リフト」を、Lim医師が東洋人向けに資材を改良したものだ。「線」による糸リフトでは難しいたるみ治療を、「面」によってリフティングする。コグ付のシート(素材はNew Absorbable Bio Material)を埋入していく。

このシート資材の厚さ、コグの形状を独自に変えたものがHAi Lift用の資材デバイスで、特筆すべきは、エンドタインのように側頭筋膜に固定しない。それで十分なけん引力と持続力をもつ。
講義を終え、午後から東京皮膚科・形成外科クリニックに場所を変えてライブ供覧になったが、受講者は午前中の講義内容の疑問点をライブで一気に解決することになる。その術式と効果は一目瞭然で、受講者は全員、納得の面持ちだった。
側頭部に最小切開を入れ、出血が少ない部位ではあるものの、Lim医師のメスと剪刃の手さばきによって出血は全くないことにも受講者は関心をもって供覧した。
その後、先述のとおり剥離とシートが埋入され、「フェイスリフトの完成品」が出来上がっていく。ヒアルロン酸注入術も別のモデルで供覧されたが過去、レポートしているためここでは省く。


DUAL LIFTとヒアルロン酸注入術

DUAL LIFTは、いわゆる韓国版美容鍼灸針(針つきスレッド)をLim医師のアイデアをもとに、特殊な製造工程から改良したもので、従来のLim医師オリジナルのHANAKO術とQuickリフト、Vリフトの3つのリフティングが施術できる。改良された鍼灸針つき特殊糸(特許申請中)は、すでにLim医師によってKFDAから認可を得ており、日本で初めて公開されたもので、その治療効果は従来法に比べて飛躍的にあがった。過去行われてきた鼻形成とフェイスリフトそれぞれのモデルの仕上がりがその効果を証明している。体系的な理論が乏しかった美容鍼灸リフトそのものについても、顔面挿入における皮下組織での機械的な刺激、組織損傷や線維化現象を細胞レベルからメカニズムを解き明かし、日本語の論文として発表している。

糸はVリフトの埋入糸に新たなアイデアを加え、埋入時によりけん引と固定を強固なものにするために、QuickLiftで考案した独自の特殊コグをつけている。ただ、このコグの配置や方向が極めて特殊で理にかなった構造をもつ(具体的には控える)。針の中に収まっている糸は埋入されるとU字状に皮下に残る。固定せずそのまま皮下に残す。埋められた糸はLim医師が好んで使ってきた吸収糸であることはいうまでもない。製法は一見簡単に思われがちだが、針の内径に収まる糸はその太さや突起におのずと制約があることは容易に想像できる。糸の形状によっては埋入針を抜くと同時に抜けてしまいかねない。困難を極める製法の問題点を製造会社との共同開発で解決したという。

従来法のHANAKO術の糸挿入に比べ、このDUALではみていてもその施術方法が簡単で「すぐにでもクリニックで実施できる」と受講者は一様に充分な手ごたえをもつ。
HANAKO術では、韓国製ヒアルロン酸製剤「HAifeel」を使って鼻背部のかたちを整えていく。その際、Lim医師は、皮膚の外側からではなく、鼻腔からヒアルロン酸を注入した。この手技、日本ではめったにみられない。「鼻背部の注入は外側からよりも鼻腔からの方がヒアルロン酸が均一にはいり、デコボコにならない」

ヒアルロン酸注入術は、表皮からも口角から口腔内に針を刺す方法でも、ほうれい線、頬骨下、マリオネットラインや顎のシワ修正の治療でも応用できることはいうまでもない。注入法もLim医師独自のJohnsMethodを使えば初心者でもムラのない注入ができる。



(JHM110号より)
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