本紙第17回DRアンケート「2013年自費診療の需要を占う」から明らかに [JHM]
[ 2013/2/21 ]
弊紙JHM「健康と医療」では、美容医療、アンチエイジング診療さらには歯科インプラント、美容歯科など自由診療を行うクリニックに対して、「2013年自費診療の需要を占う」として、アンケートを実施した。期間は昨年2012年12月25日から年明け2013年1月18日までの1か月(正月休暇を除けば実質3週間)で、JAAS、JSCAM会員などに対してはメールマガジン、FAX、郵送で、その他の美容アンチエイジングクリニックおよび歯科クリニックには本紙107号の発送にあわせるかたちで調査用紙を郵送し回答を求めた。17回目を数えるこのDRアンケートは、前回、前々回実施した調査に比べ、回答率が上回り5%を超えた。デフレ景気の影響からくる消費低迷や、震災による社会全体の自粛ムード一色だったころの状況とは明らかに異なり、美容アンチエイジングに対する需要も回復基調に転じてきたと本紙ではみる。回答者の診療科目は美容整形、形成、皮膚科、内科、外科、整形外科、婦人科、精神科、歯科…と幅広い。形成外科、美容外科、美容皮膚科などいわゆる美容医療を診療範囲とするクリニックからの回答が46%を占め、次に皮膚科(16%)、歯科(16%)からの回答が続いた。そして昨年の自費診療の需要動向では、35%が前年比アップ、49%が前年比と変わらないと答え、前年比マイナス回答の15%を、需要増と現状維持組が大きく上回った。一概にはいえないが、景気の動向に左右されることが多い自費診療の需要が、ここにきて持ち直す傾向にあるとみて間違いない。一方、昨年堅調だった治療は?との問いで上位を占めたのは「フィラー・BOTOX」「美容機器による治療」「プラセンタ注射」「「ビタミンC点滴」など低侵襲の施術だった。いわゆる糸を使ったフェイスリフトを治療に選択する回答者も多い。背景には患者から「痛みの少ない美容整形」を求めるニーズがあるようだ。それでは今年の需要予測というと、引き続き低侵襲治療と答える比率は高いものの、重瞼や眼瞼下垂など切開系の手術へ回答するところも目立った。治療効果が高く術後の永続性を求める美容形成本来の需要が見直されてきたといっていい。患者側だけでなく、術者の医師サイドの技術に対する意識変革もあるのかもしれない。需要を掘り起こす、喚起するのは治療する側のドクターであるはずで、執刀者のスキルさえあれば、満足度の高い切開系を勧めることは不思議ではない。また切開系の眼瞼形成を望む、あるいは勧られる患者層が中高年であることも、もう一つ需要増を期待する理由でもある。なお回答者には、特典のDVD(希望のライブ収録1セット)が2月末をメドに郵送される。
(本文はJHM108号に掲載、JAAS、JSCAM会員には毎号お届けしています)
(JHM108号より)