新規の抗酸化物質「E6」解明[JHM]
[ 2011/7/28 ]
ビタミンC、Eよりも抗酸化力がある新規の抗酸化物質が、渡辺オイスター研究所によって明らかになった。
この物質、何も抗酸化活性が高いだけでなく、非酵素系のAntioxidantsでは極めて稀な両親媒性(水溶性、脂溶性の性質を兼ね備える)という化学構造をもつ。この特性から既存の抗酸化物質では到底叶わない、細胞膜を通り、細胞質内の細胞核で遺伝子DNAを酸化損傷させるROS(活性酸素種reactive oxygen species)に対して、直接その消去メカニズムが働くことになる。
天然由来でなおかつ全く新しいAntioxidantの発見として、学術的にもその価値は高い。研究成果は、同社の代表・渡辺 貢氏が北海道大学との共同研究成果として近く、論文掲載される。同社では長年、栄養の宝庫と言われる牡蠣の有用性を追跡。積み重ねてきた基礎試験、臨床試験のエビデンスは世界でも類をみない。
そして突き当たったのが、その強い抗酸化作用を示す根拠となる活性酸素消去能力だったことから、「ブラックボックス」の特定を進めてきた。同社オリジナルの製法特許から生まれた活性型牡蠣肉エキスが、その抗酸化作用により2型糖尿病、高コレステロール血症、ストレス、疲労、うつなど数多くの有効症例を動物、ヒト臨床で確認しているが、この新規物質の解明でさらに新たなエビデンスが明らかになることは間違いない。因みに、この研究によって渡辺代表は農学博士に続き、医学博士の称号を得た。
渡辺オイスター研究所は40有余年、栄養の宝庫と言われる牡蠣の有用性を追跡。その抽出エキス(特許製法:牡蠣肉エキスの濃縮固形化からできた活性型牡蠣肉エキス)について積み重ねてきた基礎試験、臨床試験のエビデンスは世界でも類をみない。
そしてその有用性のみならず多量摂取や慢性毒性試験などについても、12年間で520例にわたる安全性の臨床データを積み重ねてきた。報告されてきた有用性は、2型糖尿病、高コレステロール血症、ストレス、疲労、うつ、冠状動脈疾患、肝炎、口内炎などの改善、さらには自己免疫疾患及び腫瘍患者の免疫能促進、老化による免疫機能低下の抑制、成人男子の精子運動機能の改善など多岐に及ぶ。
中でも、その強い抗酸化作用を示す根拠となる活性酸素消去能力が、改善症例をみたケースが少なくない。
二重盲検プラセボ対照比較試験において、2型糖尿病患者を対象に行われた牡蠣肉エキスの有用性では、牡蠣本来がもつ微量ミネラル、とりわけ亜鉛によって血清亜鉛値が有意に上昇しつつ、一方で尿中8‐OHdG(DNAの酸化的損傷の程度を表すバイオマーカー)の生成速度が減少し、強い抗酸化活性を示したことになる。亜鉛欠乏症や酸化ストレスが糖尿病患者に起こることは知られていることから、その有用性の意義は大きい。
こうした中、その強い抗酸化作用を示す根拠となる活性酸素消去能力が、SODやGSH-pxなど酵素性の抗酸化物質(enzymatic antioxidants)では説明のできないことが、その後の研究で明らかになる。
「新規の非酵素性抗酸化物質があるのでは?」(渡辺代表)と、その「ブラックボックス」の正体を突き止めることになったという。北海道大との共同研究が始まっていく。
そして、ビタミンC、Eよりも抗酸化力がある新規の抗酸化物質を突き止めた。物質は化学構造式も解明され「E6」と名付けられた。
この物質、何も抗酸化活性が高いだけでなく、非酵素系のAntioxidantsでは極めて稀な両親媒性(水溶性、脂溶性の性質を兼ね備える)という化学構造をもつ。この特性から既存の抗酸化物質では到底叶わない、細胞膜を通り、細胞質内の細胞核で遺伝子DNAを酸化損傷させるROS(活性酸素種reactive oxygen species)に対して、直接その消去メカニズムが働くことになる。天然由来でなおかつ全く新しいAntioxidantの発見として、学術的にもその価値は高い。
さらに特定を進めたところ、活性酸素吸収能力を示すORAC値(oxygen radical Absorbance capacity)が、V.Cの2・48倍もの能力を示した。
研究成果は、同社の代表・渡辺 貢氏が北海道大学との共同研究成果として近く、論文掲載される。
「牡蠣はそもそも本草綱目に収載される中医学の重要な漢方素材。これからも弊社が牡蠣の有用性を現代科学の視点から明らかにしていくことで、伝承医学、そして統合医療の発展に少しでもお手伝いをしていきたい」(渡辺代表)
同社では、すでに「B6」の抽出製法で特許を申請、濃縮エキス「皇寿」としてドリンク製品の開発に成功した。
(JHM100号より)