【4】業界オピニオンの声 Lim Jong Hak医師 [JHM]
[ 2011/4/21 ]
台頭する低侵襲市場が、切開術マーケットを底上げ
需要はお互いに伸長する
KairosAestheticClinic
Lim Jong Hak医師
韓国ではいま、加齢に対する美容術がマーケット拡大のけん引力になっています。
ソウルをはじめ都心部では確かに需要は見込めるものの、患者獲得の激しい競争やそのための広報宣伝、そして何よりテナントにかかる経費などによって収益性は決してよくありません。
その一方で都心から2時間ほど離れた振興エリアでは、ソウルの何分の一にも抑えられるテナント費に加え宣伝費などもほとんどかけず、口コミで集患できるケースが少なくありません。治療費もソウルの60%と安めで総収入が半分としても、充分収益をとることができます。
では、地方圏ではどんな施術が行われる?答えは都心部と何ら変わりありません。
しかしその受診者の年齢が違うのです。多くのところで、来院する患者は圧倒的に40〜60歳代だと言われます。場合によっては元気な高齢者たち、70歳以上の患者さんも足を運ぶくらいです。
一般的に韓国人は日本人に比べて美容整形に抵抗感がないと、確かに言われます。
しかし年齢の高い人たちがすべてそうかというと決してそうではない。その韓国社会がいま、加齢に対して美容整形術を受け入れ出しているのです。日本もやがて、こうした傾向があると私は確信しています。
日本とは医学生時代、そしてその後の勤務医時代を通じて、長くその文化と社会、地域に愛着を持ち接してきたことから、韓日の美容医療がより良い方向に進むことを願わずにはいられません。
50代にも入れば経済的に多少の余裕もあり、その気さえあれば、美容整形を受けて後半の人生をリフレッシュして過ごそう!という気持ちになるはずです。
日本そして韓国ももはや、経済的な復興を成し遂げ、成長し、そして成熟国家になったわけですから、人々は「いつまでも若々しく元気で美しく、たくましくありたい」という願望を抱くようになっています。その願いをかなえるのが美容医療だと言えるでしょう。
今年、わたしはJAASの発展のために私が経験してきた美容術を日本のドクターにお見せして、微力ながらお手伝いをさせていただこうと考えています。一昨年、KSASが続けている美容解剖学実習に、日本チームとして初めて参加した中に、現在のJAASのメンバーがいました。解剖学の大切さを痛感されたそのメンバーが、翌発足したのがJAASでした。
この出会いから度々KSASとの交流が続いていますが、日本の医師とはいつもこんな語らいになったことを覚えています。
「低侵襲・非侵襲が流行りの美容医療界で、まずは切開術の基本となる解剖学を修学しなければならない。プチ整形など非切開術や美容機器による診療も、解剖学を熟知しなければ患者さんのリスクに対処することはできない」
確かに、韓国でも最近はできるだけ切らない美容術が台頭してきましたが、一方で確実な治療効果を生み出す侵襲術には根強い需要もまたあることは事実です。
いわば「入門者」の低侵襲術が広がることで、「上級者」の切開術のマーケットも押し上げることになるはずです。
(JHM98号より)
需要はお互いに伸長する
KairosAestheticClinic
Lim Jong Hak医師
韓国ではいま、加齢に対する美容術がマーケット拡大のけん引力になっています。
ソウルをはじめ都心部では確かに需要は見込めるものの、患者獲得の激しい競争やそのための広報宣伝、そして何よりテナントにかかる経費などによって収益性は決してよくありません。
その一方で都心から2時間ほど離れた振興エリアでは、ソウルの何分の一にも抑えられるテナント費に加え宣伝費などもほとんどかけず、口コミで集患できるケースが少なくありません。治療費もソウルの60%と安めで総収入が半分としても、充分収益をとることができます。
では、地方圏ではどんな施術が行われる?答えは都心部と何ら変わりありません。
しかしその受診者の年齢が違うのです。多くのところで、来院する患者は圧倒的に40〜60歳代だと言われます。場合によっては元気な高齢者たち、70歳以上の患者さんも足を運ぶくらいです。
一般的に韓国人は日本人に比べて美容整形に抵抗感がないと、確かに言われます。
しかし年齢の高い人たちがすべてそうかというと決してそうではない。その韓国社会がいま、加齢に対して美容整形術を受け入れ出しているのです。日本もやがて、こうした傾向があると私は確信しています。
日本とは医学生時代、そしてその後の勤務医時代を通じて、長くその文化と社会、地域に愛着を持ち接してきたことから、韓日の美容医療がより良い方向に進むことを願わずにはいられません。
50代にも入れば経済的に多少の余裕もあり、その気さえあれば、美容整形を受けて後半の人生をリフレッシュして過ごそう!という気持ちになるはずです。
日本そして韓国ももはや、経済的な復興を成し遂げ、成長し、そして成熟国家になったわけですから、人々は「いつまでも若々しく元気で美しく、たくましくありたい」という願望を抱くようになっています。その願いをかなえるのが美容医療だと言えるでしょう。
今年、わたしはJAASの発展のために私が経験してきた美容術を日本のドクターにお見せして、微力ながらお手伝いをさせていただこうと考えています。一昨年、KSASが続けている美容解剖学実習に、日本チームとして初めて参加した中に、現在のJAASのメンバーがいました。解剖学の大切さを痛感されたそのメンバーが、翌発足したのがJAASでした。
この出会いから度々KSASとの交流が続いていますが、日本の医師とはいつもこんな語らいになったことを覚えています。
「低侵襲・非侵襲が流行りの美容医療界で、まずは切開術の基本となる解剖学を修学しなければならない。プチ整形など非切開術や美容機器による診療も、解剖学を熟知しなければ患者さんのリスクに対処することはできない」
確かに、韓国でも最近はできるだけ切らない美容術が台頭してきましたが、一方で確実な治療効果を生み出す侵襲術には根強い需要もまたあることは事実です。
いわば「入門者」の低侵襲術が広がることで、「上級者」の切開術のマーケットも押し上げることになるはずです。
(JHM98号より)