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一般社団法人 JAAS日本アンチエイジング外科学会

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第1回「初心者から学べるクレームをつくらない重瞼切開術+フィラー注入」 [JHM]

[ 2011/4/5 ]
参加型OPEN SURGERYとして初の試みとなるLive講習会(JAAS主催)が、1月23日、東京杉並区の山本クリニックで開催された。指導には山本 豊医師があたり、美容整形術で必須となる切開術そして低侵襲・非侵襲の施術を6回にわたり伝授していくもの。毎回の公開オペに加え、前期、後期それぞれ2回の執刀トレーニングを兼ねた解剖学実習が組み込まれている。その第1回目として行われた「初心者から学べるクレームをつくらない重瞼切開術+フィラー注入」には、初心者のみならず、すでに自らの治療メニューとして実践する経験者も参加した。



「技術を身につけたいが学会に行っても症例報告ばかりで研鑽中の自分には吸収できない」、あるいは「他科から美容外科、美容医療に転向あるいは、一部の診療を取り入れたいが、自分が手術をできるようになつか?現場をみてみたい」、こんな医師は少なくないであろう。
そうした要望に応えていこうというのがこの「DR山本塾」で、一方的な指導する術者のLive公開に終わらず、術前のデザイン、術中の縫合、切開などの手技の解説、そして参加者からの細かな質問にも答えていく。
「初心者でも勉強中の医師でも、遠慮せず気後れしないで術式の初歩的な質問や相談に丁寧に答えていきたい。また、術者と参加者の術式の違いをこの場で明らかにして、建設的なディスカッションを実践の中でしていければと考えています」と山本医師。

自らも、胸部外科の専門医から美容医療の世界へ転向すべく、国内はもとより美容外科の本場ニューヨーク大形成外科に単身、修行の旅に出て、その術を磨いた。そして今でも休診日には大学の形成外科に足を運び、医局の教授などとオペを共にしながら研鑽に励む。
だからこそ、他科から転向しようという初心者であっても意欲さえあれば、門戸を広げ勉強の場を与えていきたいと、このスクールの開校に至った。蛇足だが、山本医師、修行時代に施術ノウハウは門外不出とばかり、門をたたけど門前払いをされた経験が少なくないという。辛ざんをなめたその苦労を、後継の医師にはさせたくないという動機からも今回のシリーズは実施された背景がある。だからこそ、自らの施術を惜しげもなく公開していくと、協調する。

さて午前にはスライドを使った講義が行われ、まず上眼瞼の解剖が行われた。単なる解剖の説明にとどまらず、手術に必要なコツ(内容については講習の性格上控えさせていただきます)を織り交ぜながらの講義で、参加者からの質問も活発に行われていた。次に切開重瞼術の全体的な術式の講義が行われ、参加者からの使用糸について等具体的な内容に及ぶ質問等が交わされていた。講義の後、昼食をはさみ、手術実演に移行した。

執刀のモデルには当初、切開重瞼術が予定されていたが、術直前に患者からの要望を取り入れ、目頭切開を追加施行することになった。術前のデザインでは、参加者からの質問や意見が活発に飛び交い、どのように重瞼ラインをデザインするのか各々の考えが披露されていた。また目頭切開のデザインでは、山本医師の無理のないデザインを感心する参加者も認められた。手術は、各参加者からの質問や検討を交えながら進行して行き、終始和やかな雰囲気であった。

とりわけ、瞼板への固定そして組織の切除などにおいて山本医師の術式に受講者からの関心を呼び、閉瞼時の 痕が残らない自然な二重に整形できるポイントが明かされた(同じように内容は控えさせていただきます)。
次に行われたレディエッセ注入講習では、隆鼻のデザインや注入方法に対する質問が多く集まった。さらに顎形成では、どの位置をトップに決めるのか、どの位置から注射針を刺すのか等の活発な議論もなされた。  
いずれの手技も翌日からの診療にダイレクトに関わるため、各参加者の真剣さが印象に残った。また、注入直後の仕上がりには、患者本人のみならず会場の全員が納得していたようだ。 

最後にレーザー講習会をアーティステックの協力により行ったが、色々な波長を同時に照射することが出来る最新機種を使用した。シミや毛穴の開きの改善治療を同時に行うことが出来るというのが特徴だ。美容皮膚科をこれから開業されようとしている参加者の関心を強く引いたようだった。
こうして第1回目のLive講座は終了したが内容的に豊富で多岐に及んだため、美容診療が濃縮された1日だったとのコメントを参加者からもらった。


【プロフィール】
(医)豊季会 山本クリニック院長 山本 豊MD,PhD

東京医大卒業後、同大大学院を経て第一外科学入局。勤務医として同大が得意とする胸部外科の専門医として臨床の経験を積む。のち、美容医療への習熟をめざし自由が丘クリニックに勤務したのち、形成外科のメッカ・ニューヨーク大学形成外科に留学する。帰国後、現在の山本クリニックを開業するが当初は胸部外科を中心に、地域密着の保険診療クリニックとしてスタート。やがて、美容整形、形成、皮膚科診療への思いが強く、その経営路線を自費診療としての美容整形、形成外科診療に転換していく。生来の探究心と努力によって、畑違いでもある美容整形術は専門医にも負けないスキルを身につけ、他院で手術を受けた患者の修正術を数多くこなす。その症例は眼瞼形成、鼻形成、フェイスリフト、一部の骨形成術、豊胸、脂肪吸引などほぼオールラウンドで、修正術で培った経験から初期クライアントに対してもクレームをつくらない美容整形を
モットーとする。都心から少し離れた立地ということもあって治療費は相場より安く抑えているため、近年、口コミで初期ユーザーも他院から同クリニックに流れることも少なくない。¨腕がよくてしかも高くない¨ことが評判を呼んでいるようだ。この数年続けている休診日の大学でのオペ実習は今でも継続しており、日々美容医療を極めるその姿勢が多種多様なユーザーの要求に応えられるエネルギーとなっている。他科から美容整形を学ぼうとする医師に対して自らのテクニックを惜しげもなくOPENにする!という本コース開校の背景には、こうした同医師ならではの足跡があるからといえよう。



(JHM98号より)
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