再生医療・遺伝子治療の台頭 [JHM]
[ 2010/1/8 ]
09年激動のアンチエイジングを振り返る
医師、歯科医問わず注目を集めた、第7回東京アンチエイジングフォーラム
政権交代に代表されるように、様々な意味で転換が行われた09年。アンチエイジング医療においても、今年は激動の年だったといって良いだろう。ブームにかげりが出始めているとも思われていたアンチエイジング医療だが、振り返ってみると、大きな盛り上がりを見せた一年であり、かげりどころか、例年にもまして、大きく広がりを感じさせる出来事の多い一年であった。
今年のアンチエイジングの象徴的な出来事として、幹細胞を用いた再生医療や遺伝子治療といった最先端の治療法の定着が挙げられるであろう。高価格な治療ゆえ、まだまだ症例数は少ないが、ほんの数年前までは、大規模な研究施設でしか行えなかった治療が、既にクリニックレベルで行われ始めている。医療の世界の技術は日進月歩と言われるが、技術自体が進歩しても、保険という壁に阻まれ、多くの医療機関に定着するのには、大きなタイムラグがある。
一方で、アンチエイジング医療は、自由診療であるが故に、自己責任という十字架を背負いつつも、最先端の医療をすぐ患者に対し行うことが出来る。再生医療や遺伝子治療は、その際たるものといって良いだろう。
こうしたクリニックレベルでの取り組みは、これまでアンチエイジング医療としては、後塵を拝してきた欧米に対し、日本が一歩先んじている分野といって過言ではない。
幹細胞を用いた美容医療では、幹細胞と脂肪細胞を混ぜて豊胸やシワ改善などに用いる技術に加え、幹細胞が分泌する成長因子やタンパク質を用いる技術が拡大した。
また、日本初の最も身近な再生医療であるPRPの注入も、新たなマイセルという採血キットの導入で、安定した技術となり、更なる注目を集めている。
遺伝子治療については、がんに対して行われるUDXヒラハタクリニックが、日本では唯一無二であると思われるが、どうクリニックと提携を行い、遺伝子治療をも視野に入れたアンチエイジングクリニックが増加している。
平畑MDは、ホルモン補充など、アンチエイジングを専門としてきたことから、それに不可欠のがん予防を研究し、行き着いたのが遺伝子検査であり、遺伝子治療である。そうした意味において、これらの医療は、アンチエイジング医療であるといって良い。
もともと韓国の技術によるがん遺伝子検査・遺伝子治療だが、もはやヒラハタクリニックの技術といって良いのではないか?というほど、クリニックの設備や技術は充実してきている。
歯科クリニックの大規模参入
老舗クリニックの拡張・移転
こうした再生医療や遺伝子治療といった最先端のアンチエイジング医療に対して、スタンダードなアンチエイジング医療の代表的な治療法、点滴やサプリメント、ヒアルロン酸注入などは、歯科のクリニックを中心に急速に拡大している。
コンビニよりも多く、競争の激化する歯科クリニックでは、差別化のため歯科の診療範囲を拡大するアンチエイジング医療は、今年大きな盛り上がりを見せた。法的には解釈のはっきりしない部分もあるが、新しい分野に対して熱心な歯科のドクターが数多くアンチエイジング医療を始めた年という意味で09年は印象付けられることとなった。
特に口唇部に行われるヒアルロン酸の注入療法では、歯科の審美的な治療が行われた後に、注入を行った方が、効果の持続が高く、歯科が行うことが望ましいと語る美容外科医もあり、来年以降、歯科でのヒアルロン酸注入は、急速に一般化する可能性がある。
また、いくつかの老舗アンチエイジングクリニックが、移転拡張を行った年としても、印象深い。赤坂AAクリニックや高輪メディカルクリニック、銀座オクトクリニックなど、アンチエイジング専門のクリニックとして、早くから活動してきた施設が、今年、敷地面積を拡大する形で移転している。
つまり、増加する患者を受け入れるための拡張であり、より広く、より良い場所への移転となっている。
儲からない医療といわれているアンチエイジング医療であっても、こうした移転が可能になっているのである。
そして特筆すべきはこれらのクリニックが、特別のスポンサーがついているクリニックではなく、独立採算のクリニックであったことが注目すべき点といえる。
これらのクリニックは、それぞれ、そのままの形で移転したわけではなく、アンチエイジングを核に、少しずつ診療の幅を広げる形でリニューアルオープンしている。
これらのリニューアルの中身を見ることで、今後のアンチエイジング医療の現実的な診療メニューの広げ方の教科書となることは間違いない。その中身については、本紙中面の特集で解説する。
その他にも、部分痩身の機器の真打ともいえるキャビテーション機器の上陸や、アドレナルファティーグなど、より専門的なアンチエイジング医療が始まり、大激動だったのが09年だったといえるのではないだろうか?
(JHM90号より)
医師、歯科医問わず注目を集めた、第7回東京アンチエイジングフォーラム
政権交代に代表されるように、様々な意味で転換が行われた09年。アンチエイジング医療においても、今年は激動の年だったといって良いだろう。ブームにかげりが出始めているとも思われていたアンチエイジング医療だが、振り返ってみると、大きな盛り上がりを見せた一年であり、かげりどころか、例年にもまして、大きく広がりを感じさせる出来事の多い一年であった。
今年のアンチエイジングの象徴的な出来事として、幹細胞を用いた再生医療や遺伝子治療といった最先端の治療法の定着が挙げられるであろう。高価格な治療ゆえ、まだまだ症例数は少ないが、ほんの数年前までは、大規模な研究施設でしか行えなかった治療が、既にクリニックレベルで行われ始めている。医療の世界の技術は日進月歩と言われるが、技術自体が進歩しても、保険という壁に阻まれ、多くの医療機関に定着するのには、大きなタイムラグがある。
一方で、アンチエイジング医療は、自由診療であるが故に、自己責任という十字架を背負いつつも、最先端の医療をすぐ患者に対し行うことが出来る。再生医療や遺伝子治療は、その際たるものといって良いだろう。
こうしたクリニックレベルでの取り組みは、これまでアンチエイジング医療としては、後塵を拝してきた欧米に対し、日本が一歩先んじている分野といって過言ではない。
幹細胞を用いた美容医療では、幹細胞と脂肪細胞を混ぜて豊胸やシワ改善などに用いる技術に加え、幹細胞が分泌する成長因子やタンパク質を用いる技術が拡大した。
また、日本初の最も身近な再生医療であるPRPの注入も、新たなマイセルという採血キットの導入で、安定した技術となり、更なる注目を集めている。
遺伝子治療については、がんに対して行われるUDXヒラハタクリニックが、日本では唯一無二であると思われるが、どうクリニックと提携を行い、遺伝子治療をも視野に入れたアンチエイジングクリニックが増加している。
平畑MDは、ホルモン補充など、アンチエイジングを専門としてきたことから、それに不可欠のがん予防を研究し、行き着いたのが遺伝子検査であり、遺伝子治療である。そうした意味において、これらの医療は、アンチエイジング医療であるといって良い。
もともと韓国の技術によるがん遺伝子検査・遺伝子治療だが、もはやヒラハタクリニックの技術といって良いのではないか?というほど、クリニックの設備や技術は充実してきている。
歯科クリニックの大規模参入
老舗クリニックの拡張・移転
こうした再生医療や遺伝子治療といった最先端のアンチエイジング医療に対して、スタンダードなアンチエイジング医療の代表的な治療法、点滴やサプリメント、ヒアルロン酸注入などは、歯科のクリニックを中心に急速に拡大している。
コンビニよりも多く、競争の激化する歯科クリニックでは、差別化のため歯科の診療範囲を拡大するアンチエイジング医療は、今年大きな盛り上がりを見せた。法的には解釈のはっきりしない部分もあるが、新しい分野に対して熱心な歯科のドクターが数多くアンチエイジング医療を始めた年という意味で09年は印象付けられることとなった。
特に口唇部に行われるヒアルロン酸の注入療法では、歯科の審美的な治療が行われた後に、注入を行った方が、効果の持続が高く、歯科が行うことが望ましいと語る美容外科医もあり、来年以降、歯科でのヒアルロン酸注入は、急速に一般化する可能性がある。
また、いくつかの老舗アンチエイジングクリニックが、移転拡張を行った年としても、印象深い。赤坂AAクリニックや高輪メディカルクリニック、銀座オクトクリニックなど、アンチエイジング専門のクリニックとして、早くから活動してきた施設が、今年、敷地面積を拡大する形で移転している。
つまり、増加する患者を受け入れるための拡張であり、より広く、より良い場所への移転となっている。
儲からない医療といわれているアンチエイジング医療であっても、こうした移転が可能になっているのである。
そして特筆すべきはこれらのクリニックが、特別のスポンサーがついているクリニックではなく、独立採算のクリニックであったことが注目すべき点といえる。
これらのクリニックは、それぞれ、そのままの形で移転したわけではなく、アンチエイジングを核に、少しずつ診療の幅を広げる形でリニューアルオープンしている。
これらのリニューアルの中身を見ることで、今後のアンチエイジング医療の現実的な診療メニューの広げ方の教科書となることは間違いない。その中身については、本紙中面の特集で解説する。
その他にも、部分痩身の機器の真打ともいえるキャビテーション機器の上陸や、アドレナルファティーグなど、より専門的なアンチエイジング医療が始まり、大激動だったのが09年だったといえるのではないだろうか?
(JHM90号より)