尿路感染症予防素材に注目




ビーエイチエヌは、今年フランスのディアナ ナチュラル社と代理店契約を結び、同社の機能性素材の供給を始めるにあたり、同社の健康食品部マチュー・ベナール氏を招き、機能性素材のセミナーを開催した。
ディアナ ナチュラルは野菜やフルーツ、畜水産物の抽出やパウダーを供給する原料メイカーだが、サプリメントやベビーフード原料なども手がける。
欧州の厳しいベビーフードの基準に合致する、安全安心のトレーサビリティが、世界一厳しいと言われる日本の消費者への、同社の大きなアピールポイントだろう。
今回のセミナーでは、関節対応素材コンドラクティブ（鶏軟骨抽出物）と尿路感染症対応素材クランピュア（クランベリーエキス末）を中心に行われたが、本紙が注目したのは、『クランピュア』。
米国では尿路感染症予防のために、クランベリージュースは、常にジュース市場の売り上げトップ5に入っているほど、その機能性の認知と商品の普及が進んでいる。
一方で、フランスでは2003年に国の公的機関AFFSA（食品衛生安全委員会）が『特定の大腸菌の尿路壁への付着を減少させることを助ける』という疾病予防表示をクランベリーポリフェノールの摂取量が1日36mg以上の製品に許可している。
それによってフランスでのクランベリー関係の製品は、10倍に膨れ上がったのだという。
面白いのは、米国ではジュースとして摂取されることが多いクランベリーが、独特の味覚のために、フランスではサプリメントの形態で摂取されることが多いという。
欧米でこうした疾病予防表示が許されているだけに、研究発表は数多く行われているクランベリー、日本でももっと身近になってよい素材であろう。



（ＪＨＭ88号より）