厚労省、アガリクス安全宣言 アガリクス・ブラゼイ協議会総会で明らかに [JHM]
[ 2009/10/6 ]
抗がん症例のデータベースをスタートさせる大野智准教授
先ごろアガリクス・ブラゼイ協議会(竹口雅之会長)の臨時総会が都内で開催され、7月初旬に厚労省医薬食品局・食品安全部基準審査課長名で都道府県にあてた通知文書(食安基発0703第1号)について、同省の新開発食品保健対策・尾崎室長が一連の〃アガリクスの健康影響評価〃についての経緯とその見解を述べた。
その中で平成18年2月以降、健康被害に関する報告はないと強調。3年あまり風評被害にさらされてきたアガリクスは、晴れて「安全宣言」を勝ち取ったことになる。一方、厚労省がん研究助成金により、がんの代替医療の科学的検証と臨床応用をめざす研究班の分担研究者である大野 智・東京女子医大准教授が、アガリクスを用いた悪性固形腫瘍患者への臨床試験について中間解析を報告、今後さらに継続していく中でアガリクスをはじめとしたサプリメントの臨床試験で必要となる情報収集について新たなプロジェクトをスタートすることを明らかにした。
サプリメント単体もしくは併用療法と組み合わせその抗がん症例について、カルテなど医療機関との連携によって本格的なデータベース化に取り組むもので、とりわけ著効例についてがんの種類、進行度、サプリメントの種類、用量や併用療法の内容などが特定される。
エンビデンスを担保しながらも風評被害に泣かされてきたアガリクスは、一転こうした医学的な研究によって追い風へと向かう可能性が出てきた。
(JHM87号より)