差別化商品


差別化にすぐれた美容ドリンク「ザ・レスベラトロール」


カウンセリングによって深めた人間関係からどのような商品を進めれば良いのか？それが難しいところだが、十分な人間関係が出来ていれば、相手が必要としている商品はある程度決まってくる。一つの商品を例に、商品のコンセプトと、それを消費者に伝えることについて考えてみたい。
ここに『ザ・レスベラトロール』という商品がある。製造元は扶桑化学工業だ。カタログなどに表記されている文言は以下の通りだ。

●赤ワインに含まれる 「レスベラトロール」を手軽に摂取できる美容健康ドリンク。
●レスベラトロールは岡山県産のブドウ品種「ピオーネ」の皮から一部抽出した。
●味はピオーネ特有の濃厚かつ、さわやかなブドウ風味。
●レスベラトロールに加え、コラーゲン10,000mg、CoQ10、ヒアルロン酸などを美容によいとされる成分をバランスよく配合。
●さらに扶桑化学工業のクエン酸、ビタミンC、グルコサミンを使用。
●岡山理科大学 食品予防医学研究室との共同研究商品。

商品名からも分かるとおり、この商品の一番の売りはレスベラトロールだ。老化を防ぐ赤ワインポリフェノールとして、専門的知識が多少あれば、レスベラトロールの良さは十分理解できるが、消費者の知名度としては、コラーゲンやヒアルロン酸には程遠い。
美容訴求のドリンクであるなら、コラーゲンやヒアルロン酸に注目したい。売れ筋のコラーゲンドリンクでも、その含有量は5000mgが平均的なところではないか？この『ザ・レスベラトロール』には、50mlに10,000mgのコラーゲンが含まれている。美容目的の顧客に説明すべきは、このコラーゲンの含有量であろう。それに加え、ヒアルロン酸やグルコサミンといった、皮膚組織の重要な構成成分を配合し、それらを代謝させるためのCoQ10やクエン酸、ビタミンCが配合されている。
それに“加えて”最先端の健康素材レスベラトロールが配合されている点がこの商品の優れたところだ。レスベラトロールは、一流の科学雑誌や医学雑誌において、皮膚のアンチエイジングについても、示唆されている素材だ。

しかも、この商品に用いられているレスベラトロールの一部は貴重な日本産のピオーネ種のブドウから抽出されたものだ。レスベラトロール原料の多くは海外からの輸入に頼っている中、国産原料のレスベラトロールというだけで、稀少といえる（フランス産のレスベラトロールも配合されている）。
ものを売ることを考えると、他の商品との差別化は必要だ。しかし、基本的な条件をクリアした上で、差別化ポイントを提示しないと、まったく別の商品になってしまう。コラーゲンを用いた美容ドリンクの中で『ザ・レスベラトロール』は間違いなく、差別化された、優れたコンセプトの商品であることがいえる。

最後に、どんな場面でも、カウンセリング力を最も問われるのは、クレーム対応であることは言うまでも無い。クレーム発生時は、顧客とのコミュニケーションが最も濃密になる時間であり、その対応によって、その後にロイヤルカスタマーになることもありうる。相手の立場に立って、言葉ではなく態度で対応し、不愉快な思いをさせたことに対しては謝罪をし、問題に対処すれば、多くの消費者は納得するのだという。



（JHM87号より）