歯科医、ヒアルロン酸注入に高い関心 [JHM]
[ 2009/9/3 ]
JSCAM現地派遣(Drトーム青山)LiveTherapyで定員超える参加者集う
先日7月26日に、青山ベルコモンズとDr.トームin青山 のクリニック内で、JSCAM日本臨床抗老化医学会(http://www.npo-jscam.com)によるアンチエイジング歯科診療TrainingCourseの後編『歯科医が出来るフィラー注入とアートメイク術・現地派遣Live Therapy』が開催され、多数の歯科医師・医師が聴講した。このLiveTherapyは、6月21日の講義に続く実技編で、青山ベルコモンズの講習会場で講義の復習を行った後、フィラーやアートメイクに造詣の深い、白澤 友裕MDが院長を務めるDr.トームin青山で、実技のデモンストレーションが行われた。実際に使用しているクリニック内の施術ルームということもあって、定員を超える20名以上の参加者ですし詰め状態だったが、逆に第一線の外科医師の施術を間近に見られるとあって、熱心に質問を繰り返しながら、施術のデモンストレーションと指導が続いた。
ほうれい線などシワへの治療範囲(H8年の厚労省検討会)を、小出歯科医が解説
歯科診療は、長くその診療内容を限定されてきた。しかし、その限定はある意味自主規制に近いのかもしれない。長く歯科医をしていれば、しているほど、これまでの歯科のイメージから逃れられなくなっているのではないか?講師の一人、こいで歯科医院 小出 一久DDSの講演を聞いていると、そんな気になってくる。
小出DDSの専門は義歯治療で、ある日来院した患者の義歯治療をきっかけに、義歯によって、内側からのリップサポートや咬合高径を回復すれば、口元のシワやタルミが改善するのではないかと気づく。
実際に咬合高径やリップサポートに留意して義歯を作成することで、赤唇の厚みやハリ、口唇の縦ジワなどが改善し、若々しい願望になることを、写真によって示した。
しかし、鼻唇溝(ほうれい線)や口角周囲の深いシワについては、義歯だけでは改善が難しかったのだという。
そこで自らがコラーゲン注入のセミナーに参加、技術の習得に努めるとともに、歯科の診療範囲について調査を始める。
そこで辿り着くのが、平成8年の旧厚生省時代に行われた「歯科口腔外科に関する検討会」で出された、歯科口腔外科の診療領域についての見解だ。この中では、歯科口腔外科の診療領域は「原則として口唇、頬粘膜、上下歯槽、硬口蓋、舌前3分の2、口腔底に軟口蓋、顎骨(顎関節を含む)、唾液腺(耳下腺を除く)を加える部位とする。」とされている。
ここで補足すると、口唇とは、一般にイメージされる赤唇だけではなく、上は赤唇の外側の鼻底から鼻唇溝(ほうれい線)に囲まれた部分で下はオトガイ唇溝までを指すのだという。つまり義歯治療によって改善しない鼻唇溝(ほうれい線)は、唇と頬の境界線ということになる。平成19年から患者へのコラーゲンの注入を開始し、現在ではヒアルロン酸も導入し歯科としてのマニュアルも完成している。
こうして歯科医としてのフィラー注入の第一人者になった小出DDS、での治療、改善の対象とするシワについて、「歯牙の喪失、咬合高径の低下、歯槽骨の吸収、リップサポートの減少、咀嚼筋の萎縮など、身体的な要因によって起こるシワや、補綴物の不適合や不良補綴物、審美的な回復が不十分な補綴物などによる、歯科的要因によって起こるシワに対し、歯科的な治療によって改善し、それでもなお改善しないシワをフィラー注入療法の対象と考えています。」と語った。
確かにコラーゲンやヒアルロン酸などのフィラー注入は、義歯による治療を完了してから行った方が、より自然であることは、言うまでもない。また、歯科治療での改善が充分でないと、フィラーを注入しても、早期に元通りになってしまうこともあるのだという。
ということであれば、口唇についてのフィラー注入は、歯科医が行うことに大きな患者利便性があると感じられる。
そうした、実践的な講演を聴講した後、いよいよ場所をクリニックに移し、白澤 友裕MDによる、モデル3名を用いた、ヒアルロン酸注入とボトックス、アートメイクについてのデモンストレーションを見学した。
歯科としてフィラー注入の可能性を講義によって高めていた参加者らは、白澤MDの実技に対して熱心に質問を繰り返し、ホンの数10センチの距離で行われるヒアルロン酸注入などの実際の施術に注目していた。
通常の施術ルームを用いたデモンストレーションで、20名以上の参加者が入ると立錐の余地がない中の長時間のデモンストレーションではあったが、白澤MDの丁寧な解説と、参加者の興味の高さによって、途中で部屋を出る参加者はいなかった。
6月の講義編につづきこの現地派遣にも参加した会員には、コース修了証が後日授与されている。
9月からの後期日程でも歯科対象のカリキュラム組む
JSCAM側では、「今年に入り歯科医の会員登録が後を絶たない。歯科領域で可能となる点滴療法、サプリメント外来に加えてこうしたフィラー注入など新たなアンチエイジング歯科診療の施術に関心が高いことがその背景にある」として、9月からの後期カリキュラムでも歯科対象の講習会や現地派遣でのコーチングを随時開催していく予定だ。
(*後期カリキュラムは差込ビラを参照、歯科医対象の講習は9月6日(日)、9月20日(日)、10月4日(日)、10月10日(土)11日(日)、11月8日(日)、12月6日(日)と点滴、サプリメント、オゾンクレンジング療法、美容皮膚診療・再生医療などの診療術が学べる)
(JHM87号より)
先日7月26日に、青山ベルコモンズとDr.トームin青山 のクリニック内で、JSCAM日本臨床抗老化医学会(http://www.npo-jscam.com)によるアンチエイジング歯科診療TrainingCourseの後編『歯科医が出来るフィラー注入とアートメイク術・現地派遣Live Therapy』が開催され、多数の歯科医師・医師が聴講した。このLiveTherapyは、6月21日の講義に続く実技編で、青山ベルコモンズの講習会場で講義の復習を行った後、フィラーやアートメイクに造詣の深い、白澤 友裕MDが院長を務めるDr.トームin青山で、実技のデモンストレーションが行われた。実際に使用しているクリニック内の施術ルームということもあって、定員を超える20名以上の参加者ですし詰め状態だったが、逆に第一線の外科医師の施術を間近に見られるとあって、熱心に質問を繰り返しながら、施術のデモンストレーションと指導が続いた。
ほうれい線などシワへの治療範囲(H8年の厚労省検討会)を、小出歯科医が解説
歯科診療は、長くその診療内容を限定されてきた。しかし、その限定はある意味自主規制に近いのかもしれない。長く歯科医をしていれば、しているほど、これまでの歯科のイメージから逃れられなくなっているのではないか?講師の一人、こいで歯科医院 小出 一久DDSの講演を聞いていると、そんな気になってくる。
小出DDSの専門は義歯治療で、ある日来院した患者の義歯治療をきっかけに、義歯によって、内側からのリップサポートや咬合高径を回復すれば、口元のシワやタルミが改善するのではないかと気づく。
実際に咬合高径やリップサポートに留意して義歯を作成することで、赤唇の厚みやハリ、口唇の縦ジワなどが改善し、若々しい願望になることを、写真によって示した。
しかし、鼻唇溝(ほうれい線)や口角周囲の深いシワについては、義歯だけでは改善が難しかったのだという。
そこで自らがコラーゲン注入のセミナーに参加、技術の習得に努めるとともに、歯科の診療範囲について調査を始める。
そこで辿り着くのが、平成8年の旧厚生省時代に行われた「歯科口腔外科に関する検討会」で出された、歯科口腔外科の診療領域についての見解だ。この中では、歯科口腔外科の診療領域は「原則として口唇、頬粘膜、上下歯槽、硬口蓋、舌前3分の2、口腔底に軟口蓋、顎骨(顎関節を含む)、唾液腺(耳下腺を除く)を加える部位とする。」とされている。
ここで補足すると、口唇とは、一般にイメージされる赤唇だけではなく、上は赤唇の外側の鼻底から鼻唇溝(ほうれい線)に囲まれた部分で下はオトガイ唇溝までを指すのだという。つまり義歯治療によって改善しない鼻唇溝(ほうれい線)は、唇と頬の境界線ということになる。平成19年から患者へのコラーゲンの注入を開始し、現在ではヒアルロン酸も導入し歯科としてのマニュアルも完成している。
こうして歯科医としてのフィラー注入の第一人者になった小出DDS、での治療、改善の対象とするシワについて、「歯牙の喪失、咬合高径の低下、歯槽骨の吸収、リップサポートの減少、咀嚼筋の萎縮など、身体的な要因によって起こるシワや、補綴物の不適合や不良補綴物、審美的な回復が不十分な補綴物などによる、歯科的要因によって起こるシワに対し、歯科的な治療によって改善し、それでもなお改善しないシワをフィラー注入療法の対象と考えています。」と語った。
確かにコラーゲンやヒアルロン酸などのフィラー注入は、義歯による治療を完了してから行った方が、より自然であることは、言うまでもない。また、歯科治療での改善が充分でないと、フィラーを注入しても、早期に元通りになってしまうこともあるのだという。
ということであれば、口唇についてのフィラー注入は、歯科医が行うことに大きな患者利便性があると感じられる。
そうした、実践的な講演を聴講した後、いよいよ場所をクリニックに移し、白澤 友裕MDによる、モデル3名を用いた、ヒアルロン酸注入とボトックス、アートメイクについてのデモンストレーションを見学した。
歯科としてフィラー注入の可能性を講義によって高めていた参加者らは、白澤MDの実技に対して熱心に質問を繰り返し、ホンの数10センチの距離で行われるヒアルロン酸注入などの実際の施術に注目していた。
通常の施術ルームを用いたデモンストレーションで、20名以上の参加者が入ると立錐の余地がない中の長時間のデモンストレーションではあったが、白澤MDの丁寧な解説と、参加者の興味の高さによって、途中で部屋を出る参加者はいなかった。
6月の講義編につづきこの現地派遣にも参加した会員には、コース修了証が後日授与されている。
9月からの後期日程でも歯科対象のカリキュラム組む
JSCAM側では、「今年に入り歯科医の会員登録が後を絶たない。歯科領域で可能となる点滴療法、サプリメント外来に加えてこうしたフィラー注入など新たなアンチエイジング歯科診療の施術に関心が高いことがその背景にある」として、9月からの後期カリキュラムでも歯科対象の講習会や現地派遣でのコーチングを随時開催していく予定だ。
(*後期カリキュラムは差込ビラを参照、歯科医対象の講習は9月6日(日)、9月20日(日)、10月4日(日)、10月10日(土)11日(日)、11月8日(日)、12月6日(日)と点滴、サプリメント、オゾンクレンジング療法、美容皮膚診療・再生医療などの診療術が学べる)
(JHM87号より)