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イチョウ葉 アラキドン酸 [JHM]

[ 2009/8/11 ]
イチョウ葉

欧米でのブレインサプリの定番といえば、イチョウ葉エキスだ。欧州では医薬品として活用されており、日本でも多数の医療機関でかつようされている。
しかし、注意が必要だ。欧州のイチョウ葉エキスの医薬品『EGB761』と日本のイチョウ葉エキスは別のものだ。
日本の規制によって、サプリメント素材の抽出は、水もしくはエタノールしか認められていない。欧州のイチョウ葉エキスは、アセトンを抽出溶媒に用いているため、日本ではサプリメントとして用いることはできない。
一方で、欧州の医薬品のスペック、フラボノイド(24%)とテルペンラクトン(6%)と同様の基準が日本のサプリメントにも適用されているものが多いが、その他の成分については、一切製品の規格には反映されていないので、現時点では欧州のイチョウ葉エキスのエビデンスは、国内サプリメントのエビデンスとしては、使うことはできない。
そのためイチョウ葉エキスについては、国内でエビデンス確立しているものを選択すべきだ。その一つが、常磐植物化学研究所の『イチョウ葉エキス錠』だ。同社は、グリチルリチンなどの医薬中間体のメーカーで、国内にイチョウ葉の自社農場を持っている。
また、植物のエキス抽出やその研究においても産学協同で多くの活動を行なっている。
『イチョウ葉エキス錠』は、脳梗塞の後遺症改善効果が多施設オープンスタディのヒト臨床として行われており、1日120mg毎食後40mgの摂取で9症例に投与した結果、脳梗塞後の自覚症状及び臨床神経学的な評価において、全例で改善もしくは改善傾向を見せている。



アラキドン酸

先述したP300を用いて、機能を検証されたサプリメントがある。サントリーのアラキドン酸(ARA)である。
この試験では、60〜70歳までの男性20名に対して、1日240mg一ヶ月のARAの摂取で、情報処理時間(波形が現れるまでの時間)と集中度(振幅)が共に向上し、約7歳の若返り効果が得られたという。
ARAは、体内の炎症促進物質として捉えられているが、実際にはそのような明確なエビデンスはみあたらないという意見もあり、今後の検証が待たれる。


(JHM86号より)
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