[JHM] イーポレーションマシンで学術発表つづく
[ 2009/2/10 ]
平良MDも点滴併用でメタボリックSに有効性発表
点滴採用の歯科診療にも活用のヒント与える
先ごろ開催されたNPO法人日本臨床抗老化医学会主催の『第6回 国際臨床抗老化医学会議』の中で、ビーティフィックによる学術講演『特許出願済・日本製エレクトロポレーションマシンを用いたノンニードルメソセラピーによる美顔・痩身及びフコキサンチンによる表皮性色素沈着の改善』が行なわれたが、同日ジェネラルセッションで講演を行ったハートフルクリニックの平良 茂MDも点滴療法との併用メニューに同社のEポーレーションを組み合わせた「メディカルダイエット・プログラム」についての症例報告が発表された。この中で、メタボリックSに対する有効性が明らかになった。同社のマシン「イーボレーション・プロゲッショナル」が、レチノイド様作用をもつフコキサンチンを注入することで美白、美肌効果をもたらすこと、また点滴療法との併用で痩身への有効性が期待できることから、点滴療法を導入しながら美容皮膚診療を実施するクリニックや、歯科診療の一環として点滴の採用を進めるデンタルクリニックに、このEポレーションの活用のヒントを与えた演題となった。
ビーティフィックがJSCAM国際会議で
学術発表する小寺氏
フコキサンチンの有効性を報告する谷農学博士
同社では、『日本製エレクトロポレーションマシンによるノンニードルメソセラピーの理論解説と有用性調査報告』(同社教育部 部長 小寺敏恵氏・メディカル営業部兼任)、続いて第二講演『レチノイド様作用成分・フコキサンチンの機能性及び表皮性色素沈着除去に対する有用性』(ハイドロックス飯能研究所 所長 谷久典 農学博士)をそれぞれ発表した。
エステ施設・医療機関で多数の導入実績を持つ、業務用エレクトロポレーションマシン「イーポレーション・プロフェッショナル」は国内の開発・製造にも関わらず、海外製品に比べ1/3〜1/4という低価格設定を実現しているため、自由診療部門を積極的に展開するクリニック、メディカルエステにとって、このマシンは競合の激しいアンチエイジング診療及びエステティック経営には欠かせないといえる。
そうした利点を小寺氏は説明しながら一昨年世界初の家庭用エレクトロポレーション美容器「イーポレーション」「イーポレーション・メソ」の二機種と業務用機「イーポレーション・プロフェッショナル」業務用育毛器「イーポレーション・グロース・プロフェッショナル」計4機種の開発に至った経緯を話した。
そして、このエレクトロポレーション技術は、『薬物投与装置及び薬物投与方法』・『育毛剤導入装置及び育毛剤導入方法』として特許出願済であることを強調。
導入液フコキサンチンでメラノサイト代謝促進
美容皮膚で使われるレチノイン酸の代替成分に!
フィラー注射に、Eポレーションと点滴療法組み合わせ、
新たな美容メニューも
さらに小寺氏は、エレクトロポレーション導入法のメカニズムを解説。アンチエイジング分野における真皮下への薬剤導入には理論上50V以上の電圧が必要とされているが、人体は50Vの高電圧に麻酔無しでは耐えられないことから、同社では波形の形状に着目し、低電圧で導入効果を検討。その結果50V以下であっても皮膚への電気刺激を軽減しつつ、十分な導入効果が得られる、理想的な波形を考案し、治験の結果実証したと述べた。
第3者医療機関で行ったスタディでは、10名の女性(30〜60代)に5週間に渡り治験を実施。治験開始前・終了後に肌弾力・水分値・しわ・きめ(美顔系)、ウエスト周囲長・太もも周囲長・二の腕周囲長・CTによる皮下脂肪断面積(痩身系)を測定し、共にその有用性を診断。結果は、美顔系では肌弾力、水分値で80%以上、また痩身系でもウエスト周囲長、太もも周囲長で80%以上の被験者に統計学的にも有意な改善結果を確認したという。
小寺氏は、一方で「エレクトロポレーション導入装置の効果は、使用する導入液により大きく変化する」として、同社が医療用としても利用されている効果の高い成分を高濃度に処方した高品質専用導入液を数種開発してきたことにもふれた。
痩身系では、メソセラピーで使用される脂肪溶解成分ホスファチジルコリンを、美顔系では、医療用途でも使用されるサクシニルアテロコラーゲン原液、鶏冠由来の高分子ヒアルロン酸原液や、線維芽細胞増殖因子FGF-1、そしてレチノイン酸の代替成分として近年注目されているフコキサンチンを、また発毛系として、発毛因子FGF-7等、最先端成分を高濃度に処方し、高分子ポリマー等のゲル化剤は使用せず、真皮層下へ導入することを目的とした、安全かつ効果の高い導入液を開発している。
続いて講演を行った谷久典 農学博士は、フコキサンチンの有用性に関する研究内容を報告した。
谷博士は、β-カロテン、β-クリプトキサンチン等のカロチノイドが好気的条件下では抗酸化作用を示すことに対し、唯一フコキサンチン(藻類にごく微量含まれるカロチノイドの一種)は嫌気的条件下(生体内)で、より強い抗酸化作用を示す重要な特徴があり、このような特徴はフコキサンチン以外のカロチノイドには認められないことから、アンチエイジング分野では非常に重要な特性であると注目されていると述べた。
そして「フコキサンチンがレチノール結合タンパク質(RBP)との高い親和性やレチノイン酸レセプターとの反応性を示すなど、レチノイン酸(RA)の挙動と類似の作用が見られることから、皮膚細胞に対してもレチノイン酸(RA)と同様の作用を示すことから、フコキサンチンがレチノイン酸の代替成分と成り得るか」の検討を行ったと話した。
美容皮膚クリニックにおいて使用されるレチノイン酸は、光加齢の改善薬として米国FDAに1997年に認可されているが、その分子構造上、生理活性を示す部分が毒性も呈する為、紅斑や刺激性などの副作用が認められているとともに、ラット実験での催奇性が確認されたため、妊婦及び妊娠予定者には使用ができないとされており、その安全性が問題視されている。また、レチノイン酸は日本では外用剤として認可を受けておらず、使用においては医師の指導のもと適切な治療が必要とされている。
しかしフコキサンチンは、レチノイン酸と類似した分子構造を持ちながら、毒性を示す部位を持たないため、紅斑や皮膚刺激などの炎症を引き起こす心配がないという。
研究成果の中で、培養ケラチノサイトを用いてヒト正常ケラチノサイトにフコキサンチン及びレチノイン酸を添加し、同条件下で6日間培養した後、サイトケラチン4と19の増加率を測定したところ、濃度依存的にその増加が認められ、レチノイン酸と同様の増加率を示したという。また、レチノイン酸同様、上皮に存在するレチノイン酸レセプター(RAR)により細胞内に取り込まれ生物活性を生じるか、正常ヒト線維芽細胞にフコキサンチンを添加したところ、細胞の増殖が活発になったことを認めたという。そこで、メラノサイトにフコキサンチンを添加し8日間観察したところ細胞数が増加していることが確認された。
この結果フコキサンチンは表皮のシミやくすみの原因となるメラニンを産生するメラノサイトの代謝を促進し、メラニンが速やかに排出されることによりアンチエイジング作用を示すことを実証した。
有効性を認めたこの植物由来の天然成分フコキサンチンを処方した、ビーティフィックの「イーピーエッセンスFX」は、エレクトロポレーション用導入液として世界初!の表皮性色素沈着除去及びシワ抑制剤と開発されている(フコキサンチンの持つ、血管新生抑制作用によるシワ抑制効果は、京都大学大学院農学科の平田孝教授(農学博士)、菅原達也准教授(農学博士)らにより研究されすでに「血管新生抑制剤」として特許出願公開済み。同特許のライセンスを京都大学との特許実施許諾契約に基づきビーティフィックは受けている)。
点滴療法との併用でもその有効性を確認した、同社のイーポレーション。美容皮膚診療を実施するクリニックや、歯科診療の一環として点滴の採用を進めるデンタルクリニックにとって新たなEポレーションの活用のヒントを与えた発表となったことは間違いない。
(JHM82号より)
点滴採用の歯科診療にも活用のヒント与える
先ごろ開催されたNPO法人日本臨床抗老化医学会主催の『第6回 国際臨床抗老化医学会議』の中で、ビーティフィックによる学術講演『特許出願済・日本製エレクトロポレーションマシンを用いたノンニードルメソセラピーによる美顔・痩身及びフコキサンチンによる表皮性色素沈着の改善』が行なわれたが、同日ジェネラルセッションで講演を行ったハートフルクリニックの平良 茂MDも点滴療法との併用メニューに同社のEポーレーションを組み合わせた「メディカルダイエット・プログラム」についての症例報告が発表された。この中で、メタボリックSに対する有効性が明らかになった。同社のマシン「イーボレーション・プロゲッショナル」が、レチノイド様作用をもつフコキサンチンを注入することで美白、美肌効果をもたらすこと、また点滴療法との併用で痩身への有効性が期待できることから、点滴療法を導入しながら美容皮膚診療を実施するクリニックや、歯科診療の一環として点滴の採用を進めるデンタルクリニックに、このEポレーションの活用のヒントを与えた演題となった。
ビーティフィックがJSCAM国際会議で
学術発表する小寺氏
フコキサンチンの有効性を報告する谷農学博士
同社では、『日本製エレクトロポレーションマシンによるノンニードルメソセラピーの理論解説と有用性調査報告』(同社教育部 部長 小寺敏恵氏・メディカル営業部兼任)、続いて第二講演『レチノイド様作用成分・フコキサンチンの機能性及び表皮性色素沈着除去に対する有用性』(ハイドロックス飯能研究所 所長 谷久典 農学博士)をそれぞれ発表した。
エステ施設・医療機関で多数の導入実績を持つ、業務用エレクトロポレーションマシン「イーポレーション・プロフェッショナル」は国内の開発・製造にも関わらず、海外製品に比べ1/3〜1/4という低価格設定を実現しているため、自由診療部門を積極的に展開するクリニック、メディカルエステにとって、このマシンは競合の激しいアンチエイジング診療及びエステティック経営には欠かせないといえる。
そうした利点を小寺氏は説明しながら一昨年世界初の家庭用エレクトロポレーション美容器「イーポレーション」「イーポレーション・メソ」の二機種と業務用機「イーポレーション・プロフェッショナル」業務用育毛器「イーポレーション・グロース・プロフェッショナル」計4機種の開発に至った経緯を話した。
そして、このエレクトロポレーション技術は、『薬物投与装置及び薬物投与方法』・『育毛剤導入装置及び育毛剤導入方法』として特許出願済であることを強調。
導入液フコキサンチンでメラノサイト代謝促進
美容皮膚で使われるレチノイン酸の代替成分に!
フィラー注射に、Eポレーションと点滴療法組み合わせ、
新たな美容メニューも
さらに小寺氏は、エレクトロポレーション導入法のメカニズムを解説。アンチエイジング分野における真皮下への薬剤導入には理論上50V以上の電圧が必要とされているが、人体は50Vの高電圧に麻酔無しでは耐えられないことから、同社では波形の形状に着目し、低電圧で導入効果を検討。その結果50V以下であっても皮膚への電気刺激を軽減しつつ、十分な導入効果が得られる、理想的な波形を考案し、治験の結果実証したと述べた。
第3者医療機関で行ったスタディでは、10名の女性(30〜60代)に5週間に渡り治験を実施。治験開始前・終了後に肌弾力・水分値・しわ・きめ(美顔系)、ウエスト周囲長・太もも周囲長・二の腕周囲長・CTによる皮下脂肪断面積(痩身系)を測定し、共にその有用性を診断。結果は、美顔系では肌弾力、水分値で80%以上、また痩身系でもウエスト周囲長、太もも周囲長で80%以上の被験者に統計学的にも有意な改善結果を確認したという。
小寺氏は、一方で「エレクトロポレーション導入装置の効果は、使用する導入液により大きく変化する」として、同社が医療用としても利用されている効果の高い成分を高濃度に処方した高品質専用導入液を数種開発してきたことにもふれた。
痩身系では、メソセラピーで使用される脂肪溶解成分ホスファチジルコリンを、美顔系では、医療用途でも使用されるサクシニルアテロコラーゲン原液、鶏冠由来の高分子ヒアルロン酸原液や、線維芽細胞増殖因子FGF-1、そしてレチノイン酸の代替成分として近年注目されているフコキサンチンを、また発毛系として、発毛因子FGF-7等、最先端成分を高濃度に処方し、高分子ポリマー等のゲル化剤は使用せず、真皮層下へ導入することを目的とした、安全かつ効果の高い導入液を開発している。
続いて講演を行った谷久典 農学博士は、フコキサンチンの有用性に関する研究内容を報告した。
谷博士は、β-カロテン、β-クリプトキサンチン等のカロチノイドが好気的条件下では抗酸化作用を示すことに対し、唯一フコキサンチン(藻類にごく微量含まれるカロチノイドの一種)は嫌気的条件下(生体内)で、より強い抗酸化作用を示す重要な特徴があり、このような特徴はフコキサンチン以外のカロチノイドには認められないことから、アンチエイジング分野では非常に重要な特性であると注目されていると述べた。
そして「フコキサンチンがレチノール結合タンパク質(RBP)との高い親和性やレチノイン酸レセプターとの反応性を示すなど、レチノイン酸(RA)の挙動と類似の作用が見られることから、皮膚細胞に対してもレチノイン酸(RA)と同様の作用を示すことから、フコキサンチンがレチノイン酸の代替成分と成り得るか」の検討を行ったと話した。
美容皮膚クリニックにおいて使用されるレチノイン酸は、光加齢の改善薬として米国FDAに1997年に認可されているが、その分子構造上、生理活性を示す部分が毒性も呈する為、紅斑や刺激性などの副作用が認められているとともに、ラット実験での催奇性が確認されたため、妊婦及び妊娠予定者には使用ができないとされており、その安全性が問題視されている。また、レチノイン酸は日本では外用剤として認可を受けておらず、使用においては医師の指導のもと適切な治療が必要とされている。
しかしフコキサンチンは、レチノイン酸と類似した分子構造を持ちながら、毒性を示す部位を持たないため、紅斑や皮膚刺激などの炎症を引き起こす心配がないという。
研究成果の中で、培養ケラチノサイトを用いてヒト正常ケラチノサイトにフコキサンチン及びレチノイン酸を添加し、同条件下で6日間培養した後、サイトケラチン4と19の増加率を測定したところ、濃度依存的にその増加が認められ、レチノイン酸と同様の増加率を示したという。また、レチノイン酸同様、上皮に存在するレチノイン酸レセプター(RAR)により細胞内に取り込まれ生物活性を生じるか、正常ヒト線維芽細胞にフコキサンチンを添加したところ、細胞の増殖が活発になったことを認めたという。そこで、メラノサイトにフコキサンチンを添加し8日間観察したところ細胞数が増加していることが確認された。
この結果フコキサンチンは表皮のシミやくすみの原因となるメラニンを産生するメラノサイトの代謝を促進し、メラニンが速やかに排出されることによりアンチエイジング作用を示すことを実証した。
有効性を認めたこの植物由来の天然成分フコキサンチンを処方した、ビーティフィックの「イーピーエッセンスFX」は、エレクトロポレーション用導入液として世界初!の表皮性色素沈着除去及びシワ抑制剤と開発されている(フコキサンチンの持つ、血管新生抑制作用によるシワ抑制効果は、京都大学大学院農学科の平田孝教授(農学博士)、菅原達也准教授(農学博士)らにより研究されすでに「血管新生抑制剤」として特許出願公開済み。同特許のライセンスを京都大学との特許実施許諾契約に基づきビーティフィックは受けている)。
点滴療法との併用でもその有効性を確認した、同社のイーポレーション。美容皮膚診療を実施するクリニックや、歯科診療の一環として点滴の採用を進めるデンタルクリニックにとって新たなEポレーションの活用のヒントを与えた発表となったことは間違いない。
(JHM82号より)