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[JHM] 血液・血管のアンチエイジング③ – 血液クレンジング

[ 2009/1/29 ]
日本でEDTAキレーションの普及に努めた立役者の1人として、銀座オクトクリニックの伊藤壱裕MDの存在は誰しもが認めるところだろう。その伊藤MDが近年積極的に行なっているのが、オゾンを用いた血液クレンジングである。

いわばオゾンという毒を血液に曝露させることで、活性酸素種や過酸化脂質代謝物などによる生体の機能の再調整、つまり治療的ショックを体に与え、自己治癒力を引き出す方法だ。これによって、虚血組織の血流と酸素化を改善し、動脈硬化の予防へと繋げるのだ。

第6回国際臨床抗老化医学会議においても、オゾンによる血液クレンジング療法は、遺伝子診断や再生医療とともに、会場内の大きな注目を集めた。
話題の中心はなんと言ってもその体感の良さ。アンチエイジング医療の問題点は、患者が効果を実感しづらい点にある。そのため、美容などと違い高い金額の提示がしにくいともいえる。

その一方で、血液クレンジング療法は、患者が即時的な効果を実感しやすく、また血液の色の変化や顕微鏡画像による血球の変化、FRAS4によるBAPの改善など、目に見える状態の変化を提示しやすい、優れたアンチエイジング医療といえる。
先頃、日本語版のテキストも出版されている。このテキストは、これまで400編以上もの論文を発表してきた、オゾン療法の世界的権威、イタリアのV.Bocii教授の最新の著作を、伊藤MDが翻訳したもので、医療従事者向けの本格的なもの。

様々な疾患に対しての具体的なオゾン療法のマニュアルであり、引用文献や参考文献も膨大に掲載されている
(お問合せは健康医療ジャーナル☎03-6222-3121まで)。 



こうしたテキストの充実によって、日本国内でも導入するクリニックに拍車がかかると見られており、また、現在ブームともいえる、高濃度ビタミンC点滴とも相性の良い施術であり、診療メニューの拡大にはうってつけの治療だ。
PubMedでオゾン+治療で検索すれば、1500件以上の論文がヒットする、世界的に認められた治療の一分野でもある。オゾンによる血液クレンジングは、ドイツやイタリアにおいて盛んで、1000人以上の医師が年間100万人以上の患者さんに治療を行っている。

血液クレンジング療法は、血液を100ml程度採取しその血液にオゾンを投与、血液をオゾン化して体内に戻すことで行なわれ、医師の監督下であれば、看護師などコメディカルスタッフによる施術がメインで行うこともできる。
適応としては虚血性脳疾患・心疾患に加え、感染症、網膜変性症、自己免疫疾患、神経変性疾患、癌、皮膚疾患など多様。さらに、細胞内ATPの増加や抗酸化力の増加などの効果もあるために、当然ながら健常人が、アンチエイジング目的に行っても良い療法である。

FRAS4のd-ROMの値を変化させるサプリメントや医薬品は多いが、抗酸化力を表すBAPのデータを改善するものは少ない。血液クレンジング療法はこのBAPを改善する、数少ないソリューションの一つといえる。

オゾンによる血液クレンジングについては、2月1日に日本臨床抗老化医学会主催によるセミナーが開催される(本紙4面参照)。




(JHM81号より)
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