[Jce] ACEクリニカルエステアカデミー」開校へ
[ 2008/9/8 ]
医師、看護師そしてエステティシャンのための"アンチエイジングセラピー"を勉強する講習会が開催されていることをご存知ですか?現場の施術にすぐ生かせる〃メディカルエステアカデミー〃とでも言い換えることができる、JSCAM臨床抗老化医学会主催の抗老化「認定医」「実践指導士」ライセンスをとるための講習会です。昨年から行なわれているこの講習会は、今年20年度も3月から11月まで断続的に開かれる予定で、医療とエステの融合をはかる「メディカルエステの基礎と実践」をさまざまな角度から学んでいくメディカルエステ分野のプロフェッショナル養成講座です。
医療の立場からは『エステの施術とサービスを学びたい』、エステサロンの方からは『医療の視点からさらにレベルアップした美容学、予防医療の知識を吸収したい』という双方のニーズを満たしてくれる内容になるかも知れません。
ちょっとむずかしい話になりますが、05年9月に、厚生労働省が出した通達にこんな文書があります。
「病気の治療のために行なういわゆる保険診療に、予防や美容の施術を併用することは混合診療に該当しない」(保医発第0901002号文書)というものです。
これは何を意味するかというと、とりわけアンチエイジング診療において、保険診療と併設の自由診療のメニューをさらに充実・拡大できる医療環境が整っていくということでしょう。
多くの保険診療医にとって、足かせのように横たわってきた「保険診療」か?「自由診療」か?どちらをとるかというジレンマは、今後この当局の文書通達をみても、解消していくに違いありません。とくに予防・美容診療を柱にしたアンチエイジング医療は、もう躊躇する必要はないはずです。
予防そして美容部門を「自由診療ゾーン」として併設または新設するクリニックが今や、時代をリードする新たな医療の方向性として認知されつつあるわけです(昨年11月に放映されたTBSの報道特集でも、同じようなコメントでした。加速するアンチエイジング診療と、JSCAMを紹介する映像場面もありました)。
さて、こうした医療を取り巻く社会的な環境の変化を捉えて、いち早く、予防・美容診療を標ぼうしながら臨床アンチエイジング学の基礎と、実践するためのスキルを学びあう医学団体が生まれました。その一つがJSCAM日本臨床抗老化医学会です。
開業医を中心に、看護師、薬剤師、カイロプラクター、鍼灸師、栄養士そしてエステティシャンなど、若返り医療「アンチエイジング医療」をチームで支えあい、社会に普及させていくことを目的に設立されました。
それぞれのスペシャリストが抗老化診療を行うために
学びあう。そして予防・美容のための「チーム医療」を実践していくというわけです。
とはいっても、医学・医療のスペシャリストである医師には、抗老化診療の基礎、内科的、外科的な専門性を学んでもらうカリキュラムを設けて、一年間を通じて講習会を開いています。
一方、医師(歯科医も含む)以外の医療従事者・美容・健康関連のスペシャリストの方々には、その周辺でアンチエイジング診療に必要となる知識、スキルを学べるカリキュラムが用意されています。
入会と同時に、その資格は医師が正会員A、その他のスペシャリストがB会員となって、それぞれ対象となる講習を受講し要件を満たしていくと、晴れて、「認定医」「専門認定医」「実践指導士」の資格認定が得られるわけです。
カリキュラムは、本紙4面に本年度の予定が掲載されていますので参考にしてください。
7年目を迎えたこの医学団体、現在700名を超える会員数を擁していますが、一方で多少の弊害も出ていました。それぞれの資格者が均一のカリキュラム(A会員、B会員共に対象となる講習が少なくない)を受講するため、必要としない履修内容も受けざるを得ない、という会員からの声です。
そこで、昨年から「サプリメント外来」や「サプリメントカウンセリング」を導入するクリニックや、あるいはエステサロン施設の方々のために、「ニュートリションサプリメント・アドバイザー」コースが設けられました。また、今春からは「メディカルエステ」を学び、技術を取得するためのクリニカル・エステアカデミーがスクールとして開校する運びです。
さらに、会員中およそ200名ほどの薬剤師のために、「認定臨床薬剤師」コースも動き出す予定です。
こうしたコース、アカデミーはJSCAMのサテライト(分科会)団体として運営され、先述の資格認定とは別に、diploma(認定修了証)が発行されます。会員資格は、JSCAM会員であれば双方の会員資格を得られ、また履修単位も単位互換性(双方で重複しての単位加算ができます)をもつことになります。
(Jce3号より)