[JHM] キレーションの是非を問う③
[ 2008/7/13 ]
こうしてバトルセッションは終了したが、最終的な結論として、日本や米国で多くのキレーションが行われているが、特異な例以外致命的な副作用や、有害事象は報告されていないのだから、自由診療として担当する医師が、その患者に対して必要であると判断されるのであれば、積極的に行った方が良いという結論に達していた。
今回のセッションでは、血管内皮細胞の改善効果を鋭敏に検出できるFMD(flow-mediated dilation=血流依存性血管拡張検査)によって、キレーションの継続による、内皮機能の改善データが示された。これは動脈硬化に対して、キレーションが予防として効果を挙げていることのエビデンスの第一歩といえるのではないだろうか?
一部ではアンチエイジング医療は、エビデンスに乏しい医療であるという指摘もある。今後もFMDのような、新しい指標や既存のマーカーなどを積極的に活用し、エビデンスの確立に努めることが必要であろう。
(JHM75号より)