クローズアップ医療⑥
[ 2008/2/24 ]
抗炎症サプリ
以前から弊紙では老化=沈黙の炎症という説を紹介してきた。体の表面に現れる炎症ではなく、体内で起こった炎症が老化に繋がるため、体内の炎症を抑えることがアンチエイジングとなるという説である。
炎症=老化と明確化されたわけではないが、炎症を抑えることの重要さは広く知られており、抗炎症サプリメントが増えてきている。
抗炎症サプリでは、ω3系の脂肪酸や、前号でも紹介したクルクミン、MSNなどが筆頭に挙げられるが、2008年に向けて抗炎症も打ち出した素材もある。
グルコサミンやキトサンの大手サプライヤーとして名高い甲陽ケミカルでは、グルコサミン=関節対応だけでなく、抗炎症作用の展開も考えているのだという。炎症に伴う組織障害において中心的な役割を果たしている好中球に注目し、グルコサミンの効果を検討したところ、好中球機能を抑制し抗炎症作用を発揮させることが示唆されたのだという。
2008年の2月8日には第4回グルコサミン研究会が順天堂大医学部で開催されるが、グルコサミンの生体反応や遺伝子から見たグルコサミンの代謝など、関節以外の話題も豊富に出揃っている。スイッチサプリとしても実用例が高いグルコサミンについて知ることのできる研究会ゆえに、アンチエイジング医療を志す医師には是非参加して聴衆したほうがよい内容となっている。
(JHM 第71号より)