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08年アンチエイジング医療の展望③

[ 2008/2/6 ]

今後、保険医療の幅が狭められ、それに組み合わされる自由診療は拡大して行くという傾向は間違いない。しかし、これは決して金持ちだけが満足できる医療を享受するということではない。疾病や怪我などに対する治療は保険医療として確保し、それから先、QOLの更なる向上やアメニティについて、自由診療を組み合わせ、患者の選択の幅を広げて行くということではないだろうか。
さらに、今年から導入されるメタボリックシンドローム特定健診制度に見られるように、疾病の予防という概念が、推し進められていく。
これらに加え、厚生労働省が推し進めている、セルフメディケーションという考えや、かかりつけ医の推進とを合わせて考えれば、今後の医療のあり方が見えてくる。
産婦人科医療に見るまでも無く、多くの個人経営クリニックでは、疾病の治療というよりも、その前段階での予防や、治療後の再発予防のための健康管理という役割が求められている。
疾病の予防や再発予防の健康管理など、家庭医やかかりつけ医としての役割はこれまでも求められてきたが、実現してこなかった。それはなぜだろう。一つには、保険点数が付かなかったから、医療として積極的になれなかったことがある。そしてもう一つは、患者サイドが医療に対して、それを期待していないということだ。
今後、医療機関では保険点数に関わることなく、患者の疾病予防に取り組み、尚且つ健康管理に対しての啓蒙普及を行なって行くことが求められてくるだろう。
ただし、当然ながら、正当に行うことが大切である。自由診療分と保険診療の二重取りや、患者利便性を追求するあまりの検査なしの投薬など、正当性を欠く医療には国は本腰を入れて摘発を始めるであろう。ようは飴と鞭である。
 その飴を手中に収め、鞭を避けるためには何が必要か?学術的なエビデンスや社会情勢、マーケットニーズなど、総合的な情報ではないだろうか?

(JHM 第71号より)

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