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元町伊庭クリニック 伊庭 重紀MD

[ 2008/1/16 ]

第47回
元町伊庭クリニック 
伊庭 重紀MD

「美」を想像する多種多彩なメニュー提供

昨年春、神戸・元町に美容皮膚専門の「元町伊庭クリニック」を開院した伊庭MD。「美」を創造する多種多彩な診療メニューと、スケキンケアを実現する医療・美容機材を揃えるが、院長の診療コンセプトは、あくまで「経験とEBMに基づいた診療を施すこと」として、皮膚・美容診療に機材の技術のみを頼ることはしない。
「患者様がきれいに年齢を重ねていけるよう、サポートする」ことを心がけているという。
だから、カウンセリングは入念に時間をかけて行い、安易な美容皮膚診療はやらない、ことが基本だ。人それぞれの「美」を大事にして、治療に対するインフォームドコンセントをきちっと行なうことは言うまでもない。
「自ら得た情報で来院され、5分、10分の治療のみを望む患者さんも中にはいます。しかし私は、そうした患者さんには丁重にお断りするんです」
伊庭院長の面目躍如といったところか。
そんな院長、「趣味らしい趣味はないんです」と照れながら話すが唯一、若き医学生時代(大阪・関西医大)から続けてきた趣味がラリー・レースへの参戦だという。しかし、ここ1年、それも封印してきた。
それもそのはず、開業からこの一年半、より良質の美容皮膚診療を追い求め、苦悩する毎日だったのである。大学の皮膚科のインターンを修了して、いくつかの美容皮膚クリニックに勤務するなかで、自らの美容皮膚医療に対する思いを実現したい、と昨年春開業。
オープンしたものの、美容皮膚クリニック・激戦の神戸で、宣伝らしい宣伝もしないまま、ただただ、じっと来院の患者を待ったという。頼るのはネットのホームページだったが、それもWebのアップが遅れる。美容医療の世界でよく試される「診療費を割り引きするオープンキャンペーン」すら打たなかったため、患者が一日に一人ということも少なくなかったという。
しかし院長、その忍耐の期間を、院内スタッフの教育そして、自らの新たな診療領域の勉強に費やしていく。看護師、エステティシャンそして受付を任せる女性にまで、美容皮膚に関する技術はもちろん、患者への接遇、心遣いや気遣いに関する話術、コミュニケーションの仕方などをトレーニングしていった。一方、伊庭MDは美容皮膚診療の勉強はもちろん、今や主流医学の分野にまで波及しているアンチエインジング診療の修学を求めて、JSCAM日本臨床抗老化医学会などに積極的に参加していく。
「現場臨床に即戦力となるアンチエイジング療法を学ぶには、最も近かったのがJSCAMでした。スタッフにも全員入会してもらい、それぞれの立場から勉強していきました」
こうした院長の意欲的な姿勢は、毎月ほぼ2回行われる認定医講習会(認定医、実践指導士ライセンス講座)に、ほぼ毎回、スタッフを連れて参加するというかたちになって、あらわれていった。
そんなかいあって、今では患者も増え、「伊庭クリニックファン」も確実にアップ。再診率そして新規クライアントは、元町エリアの美容皮膚クリニックでも上位を占めるようになっている。もちろん、初志貫徹が信条の伊庭院長だけあって、患者が増えても時間をかけて治療、診療することは今でも変わらない。
さらに、かつて宣伝に苦戦した同院も、、いまではHanako、VoCEなどの女性誌はじめ産経新聞など一般紙(関西版)にまで取り上げられるほどになった。
「わたしが生まれ育ったのは近江商人の町、滋賀県です。近江商人成功には、その秘訣ともいうべき家訓があります。それが、「買い手良し、世間良し、売り手良し」の「三方良し」という言葉です。わたしの好きな言葉なんです」
さしあたり、伊庭クリニックでいえば、患者良し、医者(クリニック)良し、地域良し、とでもいったところか。
だから、院長は患者を大切にし、自らもそしてスタッフも日々たゆまぬ努力をし、美容医療の〃価格破壊〃によって生じる同じエリアのクリニックとの軋轢も避けてきたのだという。同じ神戸の美容皮膚専門医とも、一部の診療メニュー(皮膚再生医療)では、紳士協定ともいえる提携を行なっていることが何よりの証左だろう。
「時には、患者さんからの多少の苦言、クレームもあります。こちらが良かれと思って治療をしても、美容皮膚医療では、さまざまな個性と治療とのバランスで結果が出るので、どのクリニックでも必ず経験することですが。しかし、私は、こうした患者さんをより大事にして、納得のいくまで来院いただき、診療をさせてもらいます。そしてこうした方もやがては、当院のファンになって行きます」
患者良しの診療をする院長の真骨頂をみる思いだ。

機材の技術のみには頼らず、経験とEBMに基づいた診療を施す


さて、伊庭クリニックの施術の基本は治療、予防そして再生医療の領域で、美肌を追求する美容皮膚診療を中心に、内科的アンチエイジングともいえる点滴や注射、さらにはメディカルサプリメンテーションによる若返りと、遺伝子解析・栄養学的血液解析を行なっている。
診療メニューは多彩で、CO2、ルビー、長パルスダイレーザーやフォトRFによるしみ、ホクロ、あざ、ほくろなどの除去。しみ、くすみ、毛穴、ニキビ、アンチエイジングに適応するケミカルピーリング、しわ、小顔に対するBOTOX。また、針を使わないメソセラピーとして知られる「アクシダーム療法」、しわ、たるみに有効な「インディバ療法」などがある。
院長自らが、こうした注入剤の処方をオリジナルで考案し、診療に生かしているケースもあり、そのノウハウには定評がある。
さらに、院長オリジナルの処方を本領発揮したメニューが、「美肌点滴」だ。
αリポ酸、V.C、E,H(ビオチン)、アミノ酸、ミネラル、V.B群、ニコチン酸、プラセンタなどを主な点滴剤にして、肌荒れ、にきび、美白、アンチエイジング、疲労回復のために、点滴療法を行なう。このメニュー、美肌、皮膚美容を求めて来院する患者から人気の的でもある。

開業時の苦悩から一年半、神戸で信頼と人気の美容皮膚クニックに

一方、安全で安心そしてきれない肌を保持するために最適な化粧品を、皮膚医学に基づいて処方した「ドクターズコスメ」にも、意欲的に取り組んでいる。いわゆる院内コスメである。
医療向けのナショナルブランドはもちろん、「Iba program Cosmetics」としてオリジナル化粧品を開発、提供しいている。ホームスキンケアのコスメは、朝、夜など使用時間によって、美肌成分の配合レシピを院長がすべて考案。ジェル、クリーム、ローション、美容液などおよそ20種類を揃える。 先述のJSCAMで認定されたニュートリションサプリメント・アドバイザー資格を、院長はもとよりスタッフも取得していることから、サプリメント外来も行なう。分子栄養整合医学に基づいた、メディカルサプリメント療法(栄養学的血液解析を伴う)だ。また、肥満や生活習慣病などへのシグナルを喚起するための遺伝子解析も、最近クリニックのメニューに取り入れ、
美容皮膚だけでないトータルな予防診療も行っている。

 

院長の哲学は近江商人の「三方良し」、医師、患者、地域良しを心がける


競合し合う神戸の美容皮膚専門医とも、同じ診療メニューで、紳士協定ともいえる提携を行なっているのが、皮膚再生医療。
「セルコラーゲントリートメント」と命名されたもので、自身の細胞(真皮繊維芽細胞)を補充していく。いわゆる肌再生プログラムともいうべき療法だ。
しみ、たるみの改善に有効だという。

以下が伊庭クリニックの主な診療メニュー
レーザー治療
・CO2レーザー(ホクロ)
・ルビーレーザー(しみ1cm四方)
・アートメーク除去(片まゆ、両まゆ)
・Vビーム(小鼻周囲の毛細血管、赤あざ、赤ら顔)
・ルビーレーザー後のイオン導入
注入
・ヒアルロン酸
・ボトックス
・プラセンタ
・ACR療法
(シワ、鼻、額、目尻、眉間など)
再生医療
アクティブスキンケア
・レーザーフェイシャル
・フォトRFプロ
(目元の小じわ、ほうれい線、上口唇の縦じわ、頬、インディバ追加など)
ピーリング
・顔のピーリング(前処置ピーリング、ib式ピーリング、トリクロロ酢酸)
・ボディのピーリング
アクシダーム
・アンチエイジング
・脂肪溶解・代謝アップ
・ライトニング(美白)
・リンクルケア(しわ改善)
インディバ
・インディバ(顔全体)
イオン導入
・ビタミンC導入(顔全体)
・ビタミンE導入(顔全体)
・トラネキサム酸導入(顔全体)
サプリメント
・血液解析・検査
注射
・美肌点滴・注射(ドクター処方、にんにく点滴、プラセンタ注射)
その他
・ピアス穴あけ
・ディープクレンジング
・美白クリーム(医薬品)(ハイドロキノン、トレチノイン、医療用CoQ10、ビタミンC)
・美白クリーム(CoQ10、カイネチン、Ib programシリーズ)
多忙な診療の中で、時間をみつけては勉強の時間をつくる伊庭院長、皮膚美容、アンチエイジング診療の新たな領域をめざして、あくなき追求はこれからも続く。

■ 元町伊庭クリニック(兵庫県神戸市)ホームページアドレス http://www.iba-cl.jp

 

(JHM 第70号より)

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