メタボリックシンドローム特定健診・保健指導ビジネスの真実
[ 2007/12/14 ]
メタボリックシンドローム特定健診・特定保健指導(以下:特定健診・指導)が行われるまで、半年あまりとなった。実際に保険者が考える、特定健診・指導ビジネスとはどのような形なのか?
今回、特定健診・指導が義務付けられているのは、“保険者”に対してである。従って、特定健診・指導に対して、費用を負担するのは、“保険者”である。
“保険者”とは俗に言う “健康保険”のことで、保険証(健康保険被保険者証)を発行し、保険料を集め、医療機関で保険証が使われたときには、集めた保険料から、医療費を支払うことが仕事である。
今回の特定健診・指導が“保険者”にとって脅威なのは、ペナルティが科せられるからである。現在でも、“保険者”にペナルティが科せられている制度がある。老人保健のための拠出金が、“保険者”に所属する高齢者の医療費に比例して増減しているのである。
これに対して行なわれているビジネスは、被扶養者の自宅を訪問し、適正な医療を受けられるよう、指導することである。
老人保健拠出金などは、“保険者”の収入の5割弱を占め、その“保険者”の高齢者の医療費が、その割合に大きくかかわっているため、高額の医療費を使っている高齢者1人の存在で、拠出金の“全体”の額が大きく変わってくる。そのため、“保険者”は、高齢者1人に多少なりとも予算をかけることができる。
(JHM 第67号より)