難治性潰瘍患者9割が足切断回避
[ 2007/11/13 ]
マゴットセラピー
先月、岡山大の三井秀也講師(心臓血管外科)が、糖尿病などで足が壊死する「難治性潰瘍」で切断しか治療法がない患者に「マゴット(ハエ幼虫、ウジ)セラピー」を行い、9割の患者で足を切断せずにすむなど高い効果が認められていることが判明した。
マゴットセラピーは、壊死した皮膚に無菌マゴット(ハエ幼虫、ウジ)をガーゼとともに固定し治癒を促す治療法。マゴットが腐敗した部分を食べ傷をきれいにするとともに、その唾液に含まれる物質が微生物を殺す役割を果たすので、傷の回復を早める。効果は2〜3週間で表れるという。
これまで国内27箇所で約100例が行なわれた。三井講師はこのうち66例を手掛け、58例で傷が完治し、足切断を回避したという。
(JHM 第68号より)