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半病人が多いためDrが予防にもっと関わってほしい

[ 2007/8/6 ]

情報提供が事業方針

 

東洋発酵 代表取締役社長 木村 彰彦氏

 

 来年4月からの新健診制度を見据え、メタボリックシンドローム対応のサプリメントが急増している。メタボリックシンドロームは死の四重奏と呼ばれる疾病の一歩手前の状況のことであるため、“予防”という考え方が重要視されるようになった。厚労省では昨年、メタボリックシンドローム対策を打ち出したが、それ以前よりメタボリックシンドローム対応を考えていた、東洋発酵 代表取締役社長 木村 彰彦氏に話を窺った。

 「病気にならないことが大事だと考えています。現在は病気ではないだけの半病人が多いです。そのため、予防医学にこそ、ドクターがもっと積極的に関わってほしいです。」半病人が多いからこそ医療従事者が、積極的予防医療=アンチエイジング医療の啓蒙に取り組む必要性があるということである。

 昨今問題となっている内容量偽造製品や、データの捏造に対し、「エビデンスのない製品はなくなるべきです。」とキッパリと断言し、「様々な情報を提供していきたいと考えております。それが事業方針でもあります。」とデータ捏造問題が過熱する中、しっかりとした情報を提示することの重要性を改めて語っていただいた。

 「現在、献立などで栄養状況を見たりすることもできる多機能な問診システムもあります。ドクターには問診のツールに加えていただいて、ゆくゆくは共同で個別対応のサプリメントなどを販売してみたいという思いがあります」という今後の展望だ。

 昨年からのメタボリックシンドローム対応について、同社では「UNIFFETH(ユニフェス)」という製品がある。ユニフェスは理科研と14年にわたる共同開発によって生み出された素材。

 ユニフェスとは5-カンペステノンを含む植物ステロール発酵物である。植物ステロールとは植物組織に広く分布するステロールであり、コレステロールに類似している。コレステロールの吸収を抑制し、血清コレステロールを低下させる作用があるという。その代謝中間体である植物ステノン、特に5-カンペステノンに明確な血中脂質の低下や内臓脂肪の低減、抗肥満作用があるのだという。

 この植物ステロールを酸化させる酵素を利用し製造されたのが、ユニフェスで、有効成分として植物ステノン(フィトステノン)を含有している。フィトステノンには内臓脂肪の低下、脂肪代謝を促進するβ酸化亢進作用に加えてカイロミクロンによる脂質の運搬を阻害する作用がある。また、油と馴染みやすいので、脂質と一緒に摂取することでより良い効果が得られるという。

 マウスによる試験では、体重増加抑制効果・体脂肪減少効果を確認している。共にユニフェスを添加した高脂肪食と無添加高脂肪食とに分け、8週間後の体重および体脂肪を測定したところ、無添加高脂肪食群に比べ有意差が出ている。もちろん、安全性試験も実施し、安全が確認されており、ヒトモニターでも腹囲の減少や内臓脂肪の減少など、メタボリックシンドローム対応の素材となっている。

 

 

病気の変化に合わせた医療の変化を

 

消化・吸収だけでなく代謝にも目を向けることが重要

 

ビューティーポーレン 代表取締役 佐藤 季昭氏

 

 医療制度改革が進む中、混合診療など未だに法整備が整っていない面について苦言を呈する人は多い。

 一方、海外に目を向けて見ると、特に北欧などでは介護・福祉が充実している国も多い。その中の介護・福祉大国スウェーデンで開発されたサプリメントを扱う、ビューティーポーレン 代表取締役 佐藤 季昭氏に、日本国内でのアレルギーの現状とスウェーデン型健康食品のあり方を語っていただいた。

 「現在、アレルギー患者は治る確実性がないため、希望を失っています。」と、衝撃的な発言から始まる。

 「現状、アトピー性皮膚炎に代表されるように、アレルギーは皮膚だけの問題にしています。皮膚疾患だけだと思っていると呼吸器系や神経系の疾病にもつながります。」と注意を促す。

 「アレルギーの治療について、医の領域だけでは限界が来ていると思うのですが、その事の重大さが伝わっていない事が問題です。ドクターから消費者への啓蒙が必要だと感じます。さらに、未だアレルギー体質の原点が追及されていないことも問題です。本当に可能性のある治療を広めることも大切です。」

 骨や筋肉、血液など身体の様々な細胞は、食品で作り出される。「健康食品は、医薬ではできない“血を作る”ことが重要です。薬と食べ物の最大の違いは血を作ることです。古いものを代謝させる力が食べ物にはあるのです。」と、代謝について示唆。

 「アレルギー患者の血液を見てみると、代謝酵素が足りないため、代謝異常が起きています。この代謝異常の状態がアレルギー状態であると考えられています。最近では消化・吸収ばかりに目が行って、代謝についての考えが足りないと思います。代謝酵素が血液中に足りないと血が生きてきません。血が生きていないということは、免疫が働いていないということなのです。」

 健康は自然から学ぶという佐藤氏の考えのもと、「医療では『病気ではない』状態にするが、自然食品は『元気になる』ためのもの」と、食品で健康を補完するのである。

 「弊社のサプリメントである『ポーレンリフ』は、スウェーデンで開発された花粉です。自然界での役割を考えた素材です。スウェーデンでは、『50100年後の子孫に何を残せるのか』という精神があります。その考え方は介護や福祉が充実しているからこそ生まれてくるのだと思います。そのため、スウェーデンでは高くても良いもの選択する傾向にあります。良いものを追求する社会という考えが今の日本に必要だと感じます。」

 最後に「健康は原点を意識しないとなれるものではありません。病気も変化してきているので、医療もそれに合わせて変わらないと対応が取れません。昨年流行したデトックスという言葉を用いるならば、ポーレンリフは“血液のデトックス”です。」と述べていただいた。

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